~ディープフェイクやエージェント型AIにより詐欺は大量生産・大規模化へ~
2026年2月13日
トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 兼 CEO:エバ・チェン 東証プライム:4704、以下、トレンドマイクロ)は「グローバル個人セキュリティ脅威予測2026」を本日公開しました。
「グローバル個人セキュリティ脅威予測2026」レポートはこちら:
https://news.trendmicro.com/ja-jp/news-consumerthreat-report-2026/
「グローバル個人セキュリティ脅威予測2026」の主なトピック
トレンドマイクロのアナリストは、2026年に、AI生成コンテンツが、ロマンス詐欺からなりすまし詐欺まで、ほぼすべての主要な詐欺タイプで利用されるようになると予測しています。また、「エージェント型AI」の登場により、標的の調査、メッセージの作成、戦略の切り替えを、人の介入なしに自律的に行われることになります。
また、犯罪者はすでに、音声クローンやフェイススワップのツールを用いて、友人や経営幹部になりすます行為をリアルタイムで行っていますが、トレンドマイクロは、ディープフェイクを悪用した詐欺が今後も増加し続けると予測しています。この動きは、法執行機関や消費者保護機関からも指摘されており、複数の法域において、合成メディアやAI音声ロボコールに対する新たな規制や制限の導入につながっています。
さらに、これらのAIツールを、すぐに使える詐欺オペレーションとしてパッケージ化する犯罪プラットフォームが増加しています。この「Fraud-as-a-Service(詐欺のサービス化)」には、サポート担当者を装い、大規模なソーシャルエンジニアリングの最適化を行う、半自律型の「詐欺ボット」も含まれます。これらのサービスは、犯罪者の参入障壁を下げ、大量生産型かつより狡猾な詐欺を大規模に展開することを可能にします。
恋愛関係を装ったロマンス・投資詐欺において、攻撃者は出会い系アプリやソーシャルネットワークを通じて信頼関係を築いた後、「限定」や「特別」をうたった投資話を持ちかけます。これらは暗号資産ウォレットや高利回り取引スキームと結び付けられることが多く、こうした被害は2026年にかけてさらに拡大すると見込まれます。
トレンドマイクロの調査では、ロマンス詐欺はSMS経由の詐欺全体の16.6%を占めています。トレンドマイクロのアナリストは、AIチャットボットやディープフェイクの「疑似パートナー」により、現実の関係と人工的に作られた関係の境界が、2026年にさらに曖昧になると予測しています。
ロマンス・投資詐欺におけるSMSのイメージ
現在、詐欺の手口は特定の国や地域の文化・法律に合わせて巧妙に「ローカライズ」されています。特に攻撃者が生成AIを利用することで、その精度とスピードは劇的に向上しました。日本も例外ではなく、手口の高度化・多様化が進む中で、私たちは従来の枠組みを超えた新たな対策を迫られています。
その象徴的な事例が、電話を悪用した詐欺の進化です。 日本では国際電話番号のみならず、携帯電話番号を悪用した事例が増加しており、番号表示だけで不審な電話を判断することが困難になっています。さらに、自動音声を用いた「ロボコール」や「ボイスフィッシング」が普及する一方で、今後は数秒のサンプルから本人そっくりの声を再現する「音声クローン技術」への警戒も必要です。親族や知人の声を完璧に模倣したディープフェイクによる詐欺電話は、従来の対策を無効化する恐れがあり、より先進的な防御策が求められています。
一方で、通信手段だけでなく認証システムの隙を突く攻撃も深刻化しています。 フィッシング対策として期待される「パスキー」の導入が国内でも進んでいますが、攻撃者はその設定プロセス自体に目をつけ始めています。トレンドマイクロではパスキーの登録や復旧といった手続きの隙を突き、攻撃者自身のデバイスにパスキーを設定させてしまう新たなフィッシングを確認しています。また、パスキーを導入していても、利便性のために従来のID・パスワードログインを併用できる設定になっている場合、そこが「裏口」となって突破されるリスクも残ります。
このように、高度なAI技術とシステム運用の隙を組み合わせた攻撃に対し、私たちはサービスの仕様を正しく理解し、常に最新の脅威に合わせた対策をアップデートし続けなければなりません。
トレンドマイクロでは詐欺対策専用アプリ「トレンドマイクロ 詐欺バスター」を通じて、特殊詐欺・ネット詐欺の対策を進めています。また、日本全国47都道府県の警察機関と連携して最新の詐欺に対する啓発活動などに取り組んでいます。
トレンドマイクロ 詐欺バスターについてはこちら:
https://www.trendmicro.com/ja_jp/forHome/products/sb.html
※ 2026年2月13日現在の情報をもとに作成したものです。今後、内容の全部もしくは一部に変更が生じる可能性があります。
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