通話機能しか備えていなかった電話がスマートフォンに進化することでさまざまな価値を新たに提供しているように、スマートウォッチも時計の機能は必要最低限のものとして備えながら、つながることで様々な情報を出入力し、新たな価値を利用者に提供します。SIM内蔵のスマートウォッチであれば、スマートフォンと同期を取ることなく、単体でメッセージをやりとりしたり、位置情報を活用したりといったことも可能です。
アプリをつかってメッセージをやり取りしたり、内蔵カメラで写真を撮ることができるスマートウォッチは、子供たちからみれば単なる新しいおもちゃの1つかもしれません。しかし、保護者の視点からすると、スマートウォッチはSOS発信機能や位置情報通知機能を使って子供を見守るセキュリティツールの1つとして役立つと同時に、スケジュール通知機能を使うことで子供の自立と行動を促すための教育ツールにも役立てられるでしょう。
ただし、どういった利用目的にしろ、これから子供たちにスマートウォッチの購入を予定しているのであれば、それは単なる時計やおもちゃではなく、ネットとつながり情報をやりとりするデバイスであることを忘れてはなりません。これは、「セキュリティ」や「プライバシー」の問題をひきおこす可能性のあるデバイスであることを念頭に、製品選定や利用法について十分な検討が必要であることを意味しています。