更新者 : Kiyoshi Obuchi

 別名:

Virus:Win32/Small.R (Microsoft); Generic BackDoor.j (McAfee); W32.SillyDC (Symantec); Virus.Win32.Small.r (Kaspersky); Trojan.Win32.Generic!BT (Sunbelt); Win32.Worm.TRG (FSecure)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 106,496 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2011年3月9日
ペイロード ファイルの作成, ファイルの実行

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Windows%\system\svchost.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Windows%\system\_sv_CMD_\_U_.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %Windows%\system\_sv_CMD_

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Userinit = "userinit.exe,%Windows%\system\svchost.exe"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {Removable Drive}\RECYCLER

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {Removable Drive}\RECYCLER\INFO.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open=
shell\open\Command=RECYCLER\INFO.exe
shell\open\Default=1
shell\explore\Command=RECYCLER\INFO.exe

<補足>
感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {リムーバブルドライブ}\RECYCLER

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {リムーバブルドライブ}\RECYCLER\INFO.exe

その他

ワームは、グローバルアトムテーブルに以下のエントリを追加して、自身の重複実行を避けます。

  • _U_is running

ワームは、以下のコマンドを実行します。

  • explorer.exe{リムーバブルドライブ}

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 5.883.00
初回 VSAPI パターンリリース日 2009年4月8日
VSAPI OPR パターンバージョン 5.884.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2009年4月9日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「WORM_SMALL.HYN」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Userinit = "userinit.exe,%Windows%\system\svchost.exe"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • {Removable Drive}\RECYCLER
  • %Windows%\system\_sv_CMD_

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\system\svchost.exe

手順 7

「WORM_SMALL.HYN」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
DATA_GENERIC
  • この文字列が存在する場合はファイルを削除してください。
  • 他のリムーバブルドライブ内の残りの "AUTORUN.INF" についても、この手順3.)から6.)を繰り返してください。
  • [検索結果]画面を閉じてください。
  • • Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合:

    1. Windowsエクスプローラ画面を開きます。
      • Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
        • [スタート]-[コンピューター]を選択します。
      • Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
        • 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
    2. [コンピューターの検索]に、以下を入力してください。
      AUTORUN.INF
    3. 検索が終了したら、ファイルを選択し、メモ帳などテキストエディタを用いて開いてください。
    4. 以下の文字列が存在するか確認してください。
      DATA_GENERIC
    5. この文字列が存在する場合はファイルを削除してください。
    6. 他のリムーバブルドライブ内の残りの "AUTORUN.INF" についても、この手順3.)から5.)を繰り返してください。
    7. [検索結果]画面を閉じてください。

    手順 8

    最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_SMALL.HYN」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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