ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
ワームは、ネットワークドライブ内に自身のコピーを作成します。
ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。
侵入方法
ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
ワームは、以下のファイルを作成します。
- %System Root%\Documents and Settings\All Users\Microsoft\{random characters}\{random characters}.dll - detected as TROJ_QBOT.SMA1
- %System Root%\Documents and Settings\All Users\Microsoft\{random characters}\{random characters-1}.dll - detected as Mal_Qakcfg1
(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)
ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- %System Root%\Documents and Settings\All Users\Microsoft\{random characters}\{random characters}.exe
(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)
ワームは、以下のフォルダを作成します。
- %System Root%\Documents and Settings\All Users\Microsoft\{random characters}
(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)
ワームは、以下のプロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。
自動実行方法
ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random characters} = "%System Root%\Documents and Settings\All Users\Microsoft\{random characters}\{random characters}.exe"
ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{legitimate application} = ""%System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe" /c {path and file name of legitimate application}"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「{path and file name of legitimate application}」となります。)
感染活動
ワームは、ネットワークドライブ内に自身のコピーを作成します。
ルートキット機能
ワームは、ルートキット機能を備えており、自身に関連したプロセスおよびファイルを隠匿し、ユーザによる検出および削除を避けます。
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_QAKBOT.WIN」として検出されたファイルを確認し削除します。
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マルウェアのファイルの確認および削除:
- Windows のインストールCDを使用して、コンピュータを再起動します。
- [セットアップへようこそ] 画面で、修復の R キーを押します。
- キーボードを選択します。
- 修復する Windows がインストールされているドライブを選択します(通常は 1 を選択します)。
- 管理者のパスワードを入力し、Enter キーを押します。管理者パスワードがない場合は、何も入力せずに Enter キーを押します。
- コマンドプロンプトに、上記で確認した不正プログラムが検出されたフォルダ名を入力します。
- 以下のコマンドを入力し、Enter キーを押します。
DEL <上記で確認したマルウェアのパス名およびファイル名> ※DEL と <上記で確認したマルウェアのパス名およびファイル名> の間に半角スペースを入れてください。
- 同様の方法で、上記で確認した不正プログラムのファイルをすべて削除してください。
- コマンドプロンプトに EXIT と入力し、コンピュータを再起動してください。
手順 3
このレジストリ値を削除します。
[ 詳細 ]
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警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- {random characters} = %System Root%\Documents and Settings\All Users\Microsoft\{random characters}\{random characters}.exe
このマルウェアが追加したレジストリ値の削除:
- 「レジストリエディタ」を起動します。
[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、regedit と入力し、[OK]をクリックします。
※regedit は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。 - 「レジストリエディタ」の左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run - 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索し、削除します。
{random characters} = %System Root%\Documents and Settings\All Users\Microsoft\{random characters}\{random characters}.exe - 「レジストリエディタ」を閉じます。
手順 4
変更されたレジストリ値を修正します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- From: {legitimate application} = %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe /c {path and file name of legitimate application}
To: {legitimate application} = {path and file name of legitimate application}
このマルウェアが変更したレジストリ値の修正:
- 「レジストリエディタ」を起動します。
[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、"regedit" と入力し、[OK]をクリックします。
※"regedit" は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。 - レジストリエディタの左側のパネルにある以下のフォルダをダブルクリックします。
HKEY_LOCAL_MACHINE>SOFTWARE>Microsoft>Windows>CurrentVersion>Run - 右側のパネルで以下のレジストリ値を検索します。
{legitimate application} = %System Root%\Documents and Settings\All Users\Application Data\Microsoft\{random folder name}\{random file name}.exe /c {path and file name of legitimate application} - [値の名前]上で右クリックし、[修正]または[変更]を選択します。[文字列の編集]ダイアログボックスが表示されたら、[値のデータ]を以下に変更します。
{legitimate application} = {path and file name of legitimate application} - レジストリエディタを閉じます。
手順 5
以下のフォルダを検索し削除します。
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註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
- %System Root%\Documents and Settings\All Users\Microsoft\{random characters}
マルウェアのフォルダの削除:
- [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
註:Windowsのバージョンによって異なります。 - [ファイル名のすべてまたは一部]に、以下のフォルダ名を入力してください。
- %System Root%\Documents and Settings\All Users\Microsoft\{random characters}
- [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
- 検索が終了したら、フォルダを選択し、SHIFT+DELETEを押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。
手順 6
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_QAKBOT.WIN」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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