解析者: Christopher Daniel So   

 別名:

Trojan:Win32/Rimecud.A (Microsoft), Trojan.Win32.Pincav.ajmb (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 フラッシュドライブを介した感染活動

感染経路:リムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年12月9日
ペイロード ファイルの作成, ファイルの作成, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\Application Data\vfbu.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • K/Fz+56

ワームは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = "%User Profile%\Application Data\vfbu.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{ABF9E1AD-556E-9CDD-C65E-7DC2090FC2D7}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Licenses

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
RFC1156Agent

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{ABF9E1AD-556E-9CDD-C65E-7DC2090FC2D7}\
InProcServer32
(Default) = "%SystemRoot%\system32\dsuiext.dll"

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{ABF9E1AD-556E-9CDD-C65E-7DC2090FC2D7}\
InProcServer32
ThreadingModel = "Apartment"

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{ABF9E1AD-556E-9CDD-C65E-7DC2090FC2D7}\
ShellEx\MayChangeDefaultMenu
(Default) = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Licenses
{K7C0DB872A3F777C0} = "{random numbers}"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Licenses
{I5BF672D06FBF693E} = "{random numbers}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
RFC1156Agent\CurrentVersion\Parameters
TrapPollTimeMilliSecs = "3a98"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {removable drive letter}:\U3ROM\system32.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

;2438uxZysrgOsS3oPi9WHNrYpmhdh la
[autorun]
open=U3ROM/system32.exe
;kjcxziuyyuc^^dj[
icon=U3ROM/default.ico
;jdkaZysrgOsS3oPi9WHNrYpmkjfjkasdfh
action=Open
;1s0PSq7YZysrgOsS3oPi9WHNrYpmdP5v8736B4yu4d2I2308cT\8
shell\open\command=U3ROM/system32.exe
shell\explore\command=U3ROM/system32.exe
useautoplay=1
:GOTO NUL
;]2y3ZysrgOsS3oPi9WHNrYpm\lV=66q8

その他

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}dates2000.com
  • {BLOCKED}windows.net
  • {BLOCKED}ureserv.com
  • {BLOCKED}servis.in
  • {BLOCKED}cureupdate.com

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {removable drive letter}:\U3ROM

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のファイルを作成します。

  • {removable drive letter}:\U3ROM\default.ico

ワームが作成した "AUTORUN.INF" は、「TROJ_OTORUN.GK」として検出されます。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.702.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2010年12月15日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.703.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年12月15日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「WORM_PALEVO.SMGA」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_PALEVO.SMGA」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Winlogon
    • Taskman = "%User Profile%\Application Data\vfbu.exe"

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID
    • {ABF9E1AD-556E-9CDD-C65E-7DC2090FC2D7}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software
    • Licenses
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft
    • RFC1156Agent

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {removable drive letter}:\U3ROM

手順 7

「WORM_PALEVO.SMGA」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
;2438uxZysrgOsS3oPi9WHNrYpmhdh la
[autorun]
open=U3ROM/system32.exe 
;kjcxziuyyuc^^dj[
icon=U3ROM/default.ico
;jdkaZysrgOsS3oPi9WHNrYpmkjfjkasdfh
action=Open 
;1s0PSq7YZysrgOsS3oPi9WHNrYpmdP5v8736B4yu4d2I2308cT\8
shell\open\command=U3ROM/system32.exe
shell\explore\command=U3ROM/system32.exe
useautoplay=1
:GOTO NUL
;]2y3ZysrgOsS3oPi9WHNrYpm\lV=66q8

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PALEVO.SMGA」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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