解析者: Karl Dominguez   

 別名:

VirTool:Win32/Injector.gen!AD (Microsoft) ; Trojan.Lethic (Symantec) ; Trojan.Win32.Menti.big (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 ピアツーピア(P2P)ネットワークを介した感染活動, リムーバブルドライブを介した感染活動

感染経路:ピアツーピア(P2P)ネットワークを介した感染活動およびリムーバブルドライブを介した感染活動

ワームは、ピアツーピア(P2P)の共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年5月31日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、P2Pの共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、リモートサイトから他のマルウェア、グレイウェアまたはスパイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-{random numbers}\djwi2kcew.exe

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-{random numbers}

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • Explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion
Taskman = "%System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-{random numbers}\djwi2kcew.exe"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • [drive letter]:\Docs

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • [drive letter]:\Docs\print.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun
;{garbage codes}
open=.\Docs\print.exe
;{garbage codes}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
;{garbage codes}
action=Open folder to view files using Windows Explorer
;{garbage codes}
shell\\\\open\\command=Docs////print.exe
;{garbage codes}
shell\\explore\\\\command=.\\Docs/print.exe
;{garbage codes}
useautoplay=1
;{garbage codes}

バックドア活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • {BLOCKED}9w.com
  • {BLOCKED}ht.cn
  • {BLOCKED}3n.ru

作成活動

ワームは、作成したファイルの属性を以下のように設定します。

  • Hidden
  • Read Only
  • System

その他

ワームは、コマンド&コントロール(C&C)サーバからコマンドを受信し、以下の活動を実行します。

  • 他のマルウェアのダウンロード
  • Firefox やInternet Explorer(IE)上で保存されているパスワードの収集
  • ピアツーピア(P2P)アプリケーションを介した感染活動
  • Socksプロキシの実行
  • ネットワークのスキャンによるVirtual Network Computing(VNC)を利用しているコンピュータの確認
  • インスタントメッセンジャ「MSNメッセンジャー」を介したリンクの送信
  • USBを介した感染活動
  • TCPを利用したフラッド攻撃の実行
  • UDPを利用したフラッド攻撃の実行
  • 自身の更新
  • 特定のWebサイトへのアクセス

ワームは、以下のピアツーピア(P2P)ネットワークを介して感染活動を行います。

  • Ares
  • BearShare
  • DC++
  • Emule
  • iMesh
  • Kazaa
  • LimeWire
  • Shareaza

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.194.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年5月31日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.195.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年5月31日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_PALEVO.SMAK」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion
    • Taskman = "%System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-{random numbers}\djwi2kcew.exe"

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\RECYCLER\S-1-5-21-{random numbers}
  • [drive letter]:\Docs

手順 5

「WORM_PALEVO.SMAK」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[autorun
;{garbage codes}
open=.\Docs\print.exe
;{garbage codes}
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
;{garbage codes}
action=Open folder to view files using Windows Explorer
;{garbage codes}
shell\\\\open\\command=Docs////print.exe
;{garbage codes}
shell\\explore\\\\command=.\\Docs/print.exe
;{garbage codes}
useautoplay=1
;{garbage codes}

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PALEVO.SMAK」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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