解析者: Roland Marco Dela Paz   

 別名:

P2P-Worm.Win32.Palevo.cstp (Kaspersky); W32/Autorun-BBI (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、ピアツーピア(P2P)の共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 98,816 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年7月2日

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、P2Pの共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\wnzip32.exe

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\Desktop.ini

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\{SID}

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\wnzip32.exe"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • [DRIVE]:\RECYCLER\autorun.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[autorun]
open=RECYCLER\autorun.exe
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\autorun.exe
shell\open\default=1

バックドア活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • mails.{BLOCKED}v.com
  • mails.{BLOCKED}amar2.org

その他

ワームは、インスタントメッセンジャ「MSNメッセンジャー」およびピアツーピア(P2P)ネットワークを介した感染活動を行う機能を備えています。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.262.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年7月2日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.263.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年7月2日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_PALEVO.LWZX」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  •  %System Root%\RECYCLER\{SID}

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Taskman = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\wnzip32.exe"

手順 5

「WORM_PALEVO.LWZX」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[autorun]
open=RECYCLER\autorun.exe
icon=%SystemRoot%\system32\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\autorun.exe
shell\open\default=1

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PALEVO.LWZX」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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