解析者: Michael John Marcos   

 別名:

Trojan.Win32.Agent (Ikarus), Win32/Agent.WSO (Eset),

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, Eメールを介したスパム活動

トレンドマイクロは、このワームをNoteworthy(要注意)に分類しました。

このワームは、オンライン銀行の個人情報を窃取することで知られるマルウェア「DYRE」によってダウンロードされ、MicrosoftのOutlookでマルウェア「UPATRE」が添付されたEメールを作成する機能を備えています。

ワームは、リモートサイトから他のマルウェアまたはグレイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

ワームは、また、スパム活動の過程で、メッセージを作成します。

ワームは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 451,584 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年1月14日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、リモートサイトから以下のマルウェアまたはグレイウェアにダウンロードされ、コンピュータに侵入します。

  • TSPY_DYRE.YYYP

インストール

ワームは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\{random file name}.bat

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

感染活動

ワームは、メールを作成し、自身のスパム活動に利用します。

バックドア活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}7.{BLOCKED}7.71.173:1025

ワームは、コマンド&コントロール(C&C)サーバに以下の情報を通知します。

  • Outlook version
  • Outlook platform
  • Windows version
  • Outlook email signature

その他

ワームは、実行後、自身を削除します。

ワームは、コマンド&コントロール(C&C)サーバに以下の情報を通知します。

  • Outlookのバージョン
  • Outlookのプラットフォーム
  • Windowsのバージョン
  • OutlookのEメールの署名

ワームは、コマンド&コントロール(C&C)サーバ上で設定されているパラメータに基いてスパムメールを作成します。

以下のパラメータは、拡散するためにC&Cサーバ上のワームによって要求されます。

  • type
  • send_to_all
  • additional_emails
  • client_connection_id
  • message_attach
  • attach_type
  • attach_name
  • attach_data_base64
  • email
  • subject
  • content
  • id_string

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.434.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年1月14日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.435.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年1月14日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %User Temp%\{random filename}.bat

手順 3

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_MAILSPAM.XDP」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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