別名:

Worm:Win32/Conficker.B (Microsoft), W32/Conficker.worm (McAfee), Mal/Conficker-C (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 フラッシュドライブを介した感染活動, インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, ソフトウェアの脆弱性を利用した感染活動

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 166,111 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2016年4月5日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの作成

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %System%\{random number}.tmp

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\{random file name}.dll

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

ワームは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 1}
DisplayName = "{random}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 1}
Type = "32"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 1}
Start = "2"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 1}
ErrorControl = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 1}
ObjectName = "LocalSystem"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 1}
Description = "{long sentences}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 1}
ImagePath = "%System Root%\system32\svchost.exe -k netsvcs"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 1}\Parameters
ServiceDll = %System%\{random file name}.dll

ワームは、作成されたコンポーネントをシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 2}
DisplayName = "{random}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 2}
Type = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 2}
Start = "3"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 2}
ErrorControl = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 2}
ImagePath = "%System%\{random number}.tmp"

他のシステム変更

ワームは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 1}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\{random characters 2}

ワームは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = "2"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
SuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\Hidden\
SHOWALL
CheckedValue = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"1"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\BITS
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"2"」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wuauserv
Start = "4"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「"2"」となります。)

ワームは、以下のレジストリ値を作成し、Windowsのファイアウォールを回避します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\
List
{random port number}:TCP = "{random port number}:TCP:*:Enabled:{random value}"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • {removable drive letter}:\RECYCLER
  • {removable drive letter}:\RECYCLER\{SID}

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {removable drive letter}:\RECYCLER\{SID}\{random name}.{random extension}

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

;{garbage characters}
[AUTorUN
;{garbage characters}
AcTION=Open folder to view files
;{garbage characters}
icon=%syStEmrOot%\sySTEM32\sHELL32.Dll ,4
;{garbage characters}
shelLExECUte=RuNdLl32.EXE .\RECYCLER\{SID}\{random name}.{random extension},{export name}
;{garbage characters}

その他

ワームは、以下のタイムサーバにアクセスし、現在の日付を確認します。

  • http://www.w3.org

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 12.448.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2016年4月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 12.449.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2016年4月6日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

「WORM_DOWNAD.AC」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • {random characters 1}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • {random characters 2}

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\List
    • {random port number}:TCP = "{random port number}:TCP:*:Enabled:{random value}"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: Hidden = "2"
      To: Hidden = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: SuperHidden = "0"
      To: SuperHidden = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced\Folder\Hidden\SHOWALL
    • From: CheckedValue = "0"
      To: CheckedValue = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\BITS
    • From: Start = "4"
      To: Start = "2"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wuauserv
    • From: Start = "4"
      To: Start = "2"

手順 7

「WORM_DOWNAD.AC」として検出されたファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。

手順 8

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {removable drive letter}:\RECYCLER

手順 9

「WORM_DOWNAD.AC」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
  • ;{garbage characters}
  • [AUTorUN
  • ;{garbage characters}
  • AcTION=Open folder to view files
  • ;{garbage characters}
  • icon=%syStEmrOot%\sySTEM32\sHELL32.Dll ,4
  • ;{garbage characters}
  • shelLExECUte=RuNdLl32.EXE .\RECYCLER\{SID}\{random name}.{random extension},{export name}
  • ;{garbage characters}

手順 10

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_DOWNAD.AC」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 11

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。


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