Worm.VBS.RUNNER.A
Windows

マルウェアタイプ:
ワーム
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
ワームは、バックドア活動の機能を備えていません。
詳細
侵入方法
ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
ワームは、以下のファイルを作成します。
- C:\Windows\net.log <- contains gathered information
- C:\Windows\{device name}.log <- contains gathered information
自動実行方法
ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Microsoft Office 2018 = wscript.exe /e:vbscript.encode C:\ProgramData\V29ybQ.jpg
他のシステム変更
ワームは、以下のレジストリ値を変更します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
HideFileExt = 1
(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Google\Chrome
IncognitoModeAvailability = 1
(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)
ワームは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
Hidden = 0
(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)
バックドア活動
ワームは、バックドア活動の機能を備えていません。
情報漏えい
ワームは、以下の情報を収集します。
- Connected devices/computers on the network
- Drives
- Directories
- Shared Folders
その他
ワームは、以下を実行します。
- ワームは、ファイル「C:\ ProgramData \ Y2hyb21l.jpg」を「{Google Chromeパス} \ chrome.exe」にコピーして、元のgoogle chromeの実行可能ファイルを置き換えます。
- ワームは、元の「chrome.exe」を「chromeold.exe」に改称します。
- ワームは、リムーバブルドライブ上に存在するフォルダ名をファイル名として使用して、前述のドライブ内に「C:\ ProgramData \ Wallpaper.jpg」のコピーを作成します。その後、元のフォルダを隠すことにより、ユーザに作成したファイルを開かせようとします。
<補足>
インストール
ワームは、以下のファイルを作成します。
- C:\Windows\net.log ← 収集された情報を含む
- C:\Windows\{ドライブ名}.log ← 収集された情報を含む
情報漏えい
ワームは、以下の情報を収集します。
- ネットワーク上で接続されたドライブ/コンピュータ
- ドライブ
- ディレクトリ
- 共有フォルダ
注意
ルートキット機能
マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。
マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 4
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- Microsoft Office 2018 = wscript.exe /e:vbscript.encode C:\ProgramData\V29ybQ.jpg
- Microsoft Office 2018 = wscript.exe /e:vbscript.encode C:\ProgramData\V29ybQ.jpg
手順 5
変更されたレジストリ値を修正します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
- From: HideFileExt = 1
To: HideFileExt = 0
- From: HideFileExt = 1
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Google\Chrome
- From: IncognitoModeAvailability = 1
To: IncognitoModeAvailability = 0
- From: IncognitoModeAvailability = 1
手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
- C:\Windows\net.log
- C:\Windows\{device name}.log
手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Worm.VBS.RUNNER.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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