TROJ_RECOLOAD.A
TrojanSpy:Win32/Ursnif.HM (Microsoft)
Windows
マルウェアタイプ:
スパイウェア
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
はい
感染報告の有無 :
はい
概要
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
POS(販売時点情報管理)を事前調査するマルウェアは、侵入したコンピュータがPOSシステムの一部であるか、またはPOSシステムであるかを確認します。「Angler Exploit Kit(Angler EK)」を利用した攻撃により、このPOSマルウェアは拡散されます。さらに、POSマルウェアは、Adobe Flash playerに存在する脆弱性「CVE-2015-0336」および「CVE-2015-3104」をシステムへの侵入経路として利用します。
詳細
侵入方法
スパイウェアは、以下のリモートサイトからダウンロードされ、コンピュータに侵入します。
- http://{BLOCKED}rrathenwil.eu/us
- http://audi.{BLOCKED}cedproject.xyz/pjDQO7VZSNg9dmQIFz70F0jcRLvDSyyWMKApHpIm1Y4kN_6I.py
ダウンロード活動
スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。
- http://{C&C server}?user={encoded user and computer name}&id=13&ver=115&os={OS information}&os2={OS Version}&host={boolean}&k={random value}&type={depending on case}
スパイウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。
- %User Temp%\{random}.exe
- %User Temp%\{random}.dll
(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)
"{C&C server}"には以下のいずれかがあてはまります。
- {BLOCKED}ipsmachoister.org
- {BLOCKED}arflonstexcb.org
- {BLOCKED}agshipeizehn.net
URIの最後の部分を見てください。パラメータ"type"は、以下のケースによります。
ケース1
type=0555 および type=0922
マルウェアがURLキャッシュの中で以下のURLを確認した場合:
- choiceadvantage.com
- uhauldealer.com
- secure-booker.com
- teletracker.com
- wupos.westernunion.com
- pay1.plugnpay.com
- secure.paymentech.com/iterminal/
または
マルウェアが以下のレジストリ情報の中に"Verifone"を確認した場合:
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Uninstall
DisplayName
ケース2
type=0666 および type=0922
マルウェアがnet viewコマンドの出力に以下の文字列を確認した場合::
- POS
- STORE
- SHOP
- SALE
ケース3
type=0505
上述の条件に一致にしない場合
URIの"type"は、感染コンピュータにどのマルウェアがダウンロードされるかを決定します。
マルウェアは、以下の解析対策手法を利用します。
- マルウェアは、自身の画像内に".bss"というセクションが存在するかどうかを確認します。
- マルウェアは、以下のモジュールが自身のプロセスに読み込まれているかを確認します。
- dbghelp.dll
- api_log.dll
- dir_watch.dll
- pstorec.dll
- vmERROR.dll
- wpespy.dll
- PrxDrvPE.dll
- PrxDrvPE64.dll
- マルウェアは、以下のユーザ名のいずれかが感染コンピュータに使用されているユーザ名に一致するかを確認します。
- MALTEST
- TEQUILABOOMBOOM
- SANDBOX
- VIRUS
- MALWARE
- マルウェアは、"kernel32.dll"に以下の機能が含まれているかどうかを確認します。
- wine_get_unix_file_name
- マルウェアは、以下の解析ツールのプロセスが実行されているかどうかを確認します。
- wireshark.exe
- dumpcap.exe
- Tcpview.exe
- OllyDbg.exe
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
起動中ブラウザのウインドウを全て閉じてください。
手順 4
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- %User Temp%\{random}.exe
- %User Temp%\{random}.dll
手順 6
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_RECOLOAD.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください