TROJ_RANSOM.ARK
Trojan:Win32/Ransom.DF (Microsoft); PWS-Zbot.gen.ld (McAfee); Trojan.Gen (Symantec); Trojan-Ransom.Win32.PornoAsset.azh (Kaspersky); Trojan.Win32.Generic!BT (Sunbelt); Trojan.Generic.6626877 (FSecure)
Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

マルウェアタイプ:
トロイの木馬型
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、ファイルを改変します。これにより、該当プログラムおよびアプリケーションが正しく実行されなくなります。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。
- %User Profile%\Application Data\22CC6C32.exe
- %System%\taskmgr.exe
- %System%\dllcache\taskmgr.exe
- %System%\userinit.exe
- %System%\dllcache\userinit.exe
(註:%User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)
マルウェアは、以下のフォルダを作成します。
- %Temp%\3094e661ea7
(註:%Temp%は、<Windows Temporary フォルダ>のことで、標準設定では "C:\WINNT\Temp" または "C:\Windows\Temp" です。)
自動実行方法
マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "%User Profile%\Application Data\22CC6C32.exe"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)
他のシステム変更
マルウェアは、以下のファイルを改変します。
- %Windows%\Prefetch\SPOOLSV.EXE-282F76A7.pf
- %Windows%\Prefetch\WUAUCLT.EXE-399A8E72.pf
(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)
マルウェアは、以下のファイルを削除します。
- %Windows%\SoftwareDistribution\DataStore\Logs\edbtmp.log
- %Temp%\1.tmp
- %Temp%\4.tmp
(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %Temp%は、<Windows Temporary フォルダ>のことで、標準設定では "C:\WINNT\Temp" または "C:\Windows\Temp" です。)
マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\Print\Providers\
1101367540
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\Print\Printers
SymbolicLinkValue = "{random characters}"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\Print\Providers\
1101367540
Name = "%Temp%\srv5BC.tmp"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\SharedAccess\Parameters\
FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\
List
67:UDP = "67:UDP:*:Enabled:DHCP Server"
マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\SharedAccess\Epoch
Epoch = "17c"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「3d」となります。)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\Eventlog\System\
Print
TypesSupported = "7"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「7」となります。)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\Eventlog\System\
TCPMon
TypesSupported = "7"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「7」となります。)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\Eventlog\System\
TCPMon
EventMessageFile = "%SystemRoot%\System32\tcpmon.dll"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「%SystemRoot%\System32\tcpmon.dll」となります。)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\Print
BeepEnabled = "0"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Print\
Printers
DefaultSpoolDirectory = "%System%\spool\PRINTERS"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「%Windows%\System32\spool\PRINTERS」となります。)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\Print\Providers
Order = "LanMan Print Services,Internet Print Provider,1101367540"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「{random values}」となります。)
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Control\Print\Providers
Order = "LanMan Print Services,Internet Print Provider"
(註:変更前の上記レジストリ値は、「{random values}」となります。)
作成活動
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Windows%\Prefetch\A.EXE-349D4D75.pf
- %Windows%\Prefetch\DRWTSN32.EXE-2B4B52AC.pf
- %System%\a.exe
- %Windows%\Prefetch\3.TMP-187468DF.pf
- %Temp%\2.tmp
- %Temp%\3.tmp
- %Temp%\3094e661ea7\phs
- %System%\03014D3F.exe
- %Temp%\srv794.tmp
- %Temp%\srv5BC.tmp
- %Temp%\4.tmp
- %Temp%\win4036c0.dat
(註:%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。. %System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。. %Temp%は、<Windows Temporary フォルダ>のことで、標準設定では "C:\WINNT\Temp" または "C:\Windows\Temp" です。)
その他
マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。
- http://{BLOCKED}9.89.121/{random path}
- http://{BLOCKED}9.89.121/X
- http://{BLOCKED}9.89.121/exe
このウイルス情報は、自動解析システムにより作成されました。
対応方法
手順 1
Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「TROJ_RANSOM.ARK」として検出されたファイルを確認し削除します。
手順 3
このレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\Print\Providers
- 1101367540
手順 4
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\Print\Printers
- SymbolicLinkValue = "{random characters}"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\Print\Providers\1101367540
- Name = "%Temp%\srv5BC.tmp"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\SharedAccess\Parameters\FirewallPolicy\StandardProfile\GloballyOpenPorts\List
- 67:UDP = "67:UDP:*:Enabled:DHCP Server"
手順 5
変更されたレジストリ値を修正します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\SharedAccess\Epoch
- From: Epoch = "17c"
To: Epoch = ""3d""
- From: Epoch = "17c"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\Eventlog\System\Print
- From: TypesSupported = "7"
To: TypesSupported = ""7""
- From: TypesSupported = "7"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\Eventlog\System\TCPMon
- From: TypesSupported = "7"
To: TypesSupported = ""7""
- From: TypesSupported = "7"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Services\Eventlog\System\TCPMon
- From: EventMessageFile = "%SystemRoot%\System32\tcpmon.dll"
To: EventMessageFile = ""%SystemRoot%\System32\tcpmon.dll""
- From: EventMessageFile = "%SystemRoot%\System32\tcpmon.dll"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\Print
- BeepEnabled = "0"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Print\Printers
- From: DefaultSpoolDirectory = "%System%\spool\PRINTERS"
To: DefaultSpoolDirectory = ""%Windows%\System32\spool\PRINTERS""
- From: DefaultSpoolDirectory = "%System%\spool\PRINTERS"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\Print\Providers
- From: Order = "LanMan Print Services,Internet Print Provider,1101367540"
To: Order = ""{random values}""
- From: Order = "LanMan Print Services,Internet Print Provider,1101367540"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\Control\Print\Providers
- From: Order = "LanMan Print Services,Internet Print Provider"
To: Order = ""{random values}""
- From: Order = "LanMan Print Services,Internet Print Provider"
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
- From: Shell = "%User Profile%\Application Data\22CC6C32.exe"
To: Shell = ""Explorer.exe""
- From: Shell = "%User Profile%\Application Data\22CC6C32.exe"
手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
- %Windows%\Prefetch\A.EXE-349D4D75.pf
- %Windows%\Prefetch\DRWTSN32.EXE-2B4B52AC.pf
- %System%\a.exe
- %Windows%\Prefetch\3.TMP-187468DF.pf
- %Temp%\2.tmp
- %Temp%\3.tmp
- %Temp%\3094e661ea7\phs
- %System%\03014D3F.exe
- %Temp%\srv794.tmp
- %Temp%\srv5BC.tmp
- %Temp%\4.tmp
- %Temp%\win4036c0.dat
手順 7
以下のフォルダを検索し削除します。
- %Temp%\3094e661ea7
手順 8
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_RANSOM.ARK」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 9
以下のファイルをバックアップを用いて修復します。マイクロソフト製品に関連したファイルのみに修復されます。このマルウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。
- %Windows%\Prefetch\SPOOLSV.EXE-282F76A7.pf
- %Windows%\Prefetch\WUAUCLT.EXE-399A8E72.pf
手順 10
以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。
- %Windows%\SoftwareDistribution\DataStore\Logs\edbtmp.log
- %Temp%\1.tmp
- %Temp%\4.tmp
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