解析者: Rhena Inocencio   

 別名:

Trojan:Win32/Mevade.D (Microsoft), Trojan-Downloader.Win32.MultiDL.c (Kaspersky), Generic Downloader.z (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。

  詳細

ファイルサイズ 163,328 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年7月2日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\FlashPlayerUpdateService.exe
  • %System%\Macromed\Flash\FlashPlayerUpdateService.exe

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、Windowsのタスクスケジューラを用いて、「スケジュールされたタスク」を作成します。これにより、作成されたコピーが実行されます。

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AdobeFlashPlayerUpdateSvc
Type = "20"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AdobeFlashPlayerUpdateSvc
Start = "2"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AdobeFlashPlayerUpdateSvc
ErrorControl = "1"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AdobeFlashPlayerUpdateSvc
ImagePath = "%System%\Macromed\Flash\FlashPlayerUpdateService.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AdobeFlashPlayerUpdateSvc
DisplayName = "Adobe Flash Player Update Service"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AdobeFlashPlayerUpdateSvc
ObjectName = "LocalSystem"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AdobeFlashPlayerUpdateSvc
Description = "This service keeps your Adobe Flash Player installation up to date with the latest enhancements and security fixes."

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\AdobeFlashPlayerUpdateSvc

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_ADOBEFLASHPLAYERUPDATESVC

この「スケジュールされたタスク」により、以下の時間になるとマルウェアが実行されます。

  • %Windows%\Tasks\AdobeFlashPlayerUpdate.job - executes the malware daily every one hour
  • %Windows%\Tasks\AdobeFlashPlayerUpdate 2.job - executes the malware at system startup

(註:%Windows%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、"C:\Windows" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\AdobeFlashPlayerUpdate

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}evaillancourt.sytes.net/attachments/tc.c1

マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Temp%\{random number}.tmp - BKDR_MEVADE.A

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。

その他

マルウェアは、以下のパラメータを受け取ります。

  • /i - コンピュータに自身のコピーをインストールする
  • /r - 作成したコピーをサービスとして登録する
  • /w - 任意のファイルをダウンロードする

以下の「スケジュールされたタスク」により、毎日毎時間、マルウェアが実行されます。

  • %Windows%\Tasks\AdobeFlashPlayerUpdate.job

以下の「スケジュールされたタスク」により、コンピュータが起動する度に、マルウェアが実行されます。

  • %Windows%\Tasks\AdobeFlashPlayerUpdate 2.job

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 10.262.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年9月6日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.263.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年9月7日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_DLOADE.FBV」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。

手順 3

このマルウェアのサービスを無効にします。

[ 詳細 ]
  • AdobeFlashPlayerUpdateSvc

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • AdobeFlashPlayerUpdateSvc
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Enum\Root
    • LEGACY_ADOBEFLASHPLAYERUPDATESVC

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Windows%\Tasks\AdobeFlashPlayerUpdate.job
  • %Windows%\Tasks\AdobeFlashPlayerUpdate 2.job

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_DLOADE.FBV」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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