解析者: Roland Marco Dela Paz   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 Eメール経由による侵入

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、作成されたファイルを実行します。

  詳細

ファイルサイズ 154,555 bytes
タイプ RTF
発見日 2012年4月20日
ペイロード ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %User Temp%\London 2012.doc

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %System Root%\Document and Settings\All users\realupdate.exe - detected as BKDR_CYSXL.A

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のソフトウェアに存在する脆弱性を利用して感染活動をします。この脆弱性が利用されると、マルウェアは不正なファイルを作成します。

マルウェアは、作成されたファイルを実行します。

その他

マルウェアは、以下の脆弱性を利用します。

  • RTFのスタック・バッファ・オーバーフローの脆弱性

マルウェアは、実行すると、ユーザから自身の不正活動を隠すために、以下の作成された無害なファイルを開きます。

  • %User Temp%\London 2012.doc

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。.)

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 8.925.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年4月20日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.927.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年4月21日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「TROJ_ARTIEF.ZIGS」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\London 2012.doc

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_ARTIEF.ZIGS」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 5

以下の修正パッチをダウンロードし適用します。この脆弱性に対する修正パッチを適用するまで、該当製品の使用をお控えください。この製品の製造元が公開する正式な修正パッチをダウンロードし適用することをお勧めします。

日本語情報はこちらをご参照ください。


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