RANSOM_SATURN.A
DeepScan:Generic.Ransom.Saturn.9CF8214B (BITDEFENDER); Ransom-Saturn (NAI); Trojan:Win32/Occamy.B (MICROSOFT)
Windows

マルウェアタイプ:
身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
マルウェアは、実行後、自身を削除します。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- vssadmin.exe delete shadows /all /quiet
- wmic.exe shadowcopy delete
- bcdedit /set {default} bootstatuspolicy ignoreallfailures
- bcdedit /set {default} recoveryenabled no
- wbadmin delete catalog -quiet
- ping 1.1.1.1 -n 1 -w 3000 > Nul
- Del "{Full Path of the Malware}\{Malware Name}.exe"
- notepad.exe %Desktop%\#DECRYPT_MY_FILES#.txt
- wscript.exe %Desktop%\#DECRYPT_MY_FILES#.vbs
(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)
マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- {Random 32-character string}
自動実行方法
マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。
- {Random characters}.lnk -> gets deleted after execution of the ransomware
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。
HKEY_CURRENT_USER\Software\Saturn-{Mutex Name}
マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、デスクトップの壁紙を変更します。
HKEY_CURRENT_USER\Control Panel\Desktop
Wallpaper = "%Desktop%\#DECRYPT_MY_FILES.BMP
マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。
作成活動
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- {Folder of encrypted files}\#KEY-{Mutex Name}.KEY
- %Desktop%\#DECRYPT_MY_FILES.BMP
- %Desktop%\#DECRYPT_MY_FILES.vbs
(註:%Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)
その他
マルウェアは、実行後、自身を削除します。
マルウェアは、以下の仮想環境やサンドボックスに関連したモジュールが感染コンピュータ内に存在していないかを確認します。
- Sbie.dll
マルウェアは、以下の仮想環境やサンドボックスに関連したレジストリキーが感染コンピュータ内に存在していないかを確認します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\VBoxGuest
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\VBoxMouse
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\VBoxService
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\ControlSet001\
Services\VBoxSF
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Oracle\
VirtualBox Guest Additions
ランサムウェアの不正活動
マルウェアは、以下の文字列を含むファイルを暗号化します。
- .123
- .1cd
- .3dm
- .3ds
- .602
- .7z
- .accdb
- .aif
- .apk
- .asm
- .asp
- .avi
- .backup
- .bak
- .bat
- .bmp
- .c
- .cd
- .cdr
- .cfg
- .cgm
- .class
- .com
- .config
- .cpp
- .crt
- .cs
- .csr
- .csv
- .dat
- .db
- .dbf
- .dif
- .doc
- .docm
- .docp
- .docx
- .dwg
- .gadget
- .gif
- .h
- .ico
- .iff
- .jar
- .java
- .jpeg
- .jpg
- .js
- .json
- .lib
- .m3u
- .m4a
- .max
- .md
- .mdb
- .mid
- .mov
- .mp3
- .mp4
- .mpa
- .ms11
- .ms11 (Security copy)
- .msg
- .nef
- .obj
- .odg
- .odt
- .ogg
- .p12
- .pages
- .pas
- .pdb
- .pem
- .php
- .png
- .pproj
- .pps
- .ppt
- .pptm
- .pptx
- .prproj
- .ps1
- .psd
- .py
- .qcow2
- .rar
- .rtf
- .sfk
- .sql
- .sqlite
- .svg
- .tar
- .text
- .tif
- .tiff
- .torrent
- .txt
- .vb
- .vbox
- .vbs
- .vdi
- .veg
- .vmdk
- .vmx
- .wallet
- .wav
- .wma
- .wmv
- .wpd
- .wps
- .wsf
- .xlm
- .xls
- .xlsb
- .xlsm
- .xlsx
- .xml
- .zip
マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。
- .saturn
- .nEcU0UXVhEua1FgY
マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。
- \Program Files
- Windows\
- :\ProgramData\
- AppData\Local\
- AppData\LocalLow\
- AppData\Roaming\Microsoft\
- $Recycle Bin\
- ApplicationData\
- \Tor Browser\
マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。
- .saturn
マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。
- {Folder of encrypted files}\#DECRYPT_MY_FILES#.txt
- {Folder of encrypted files}\#DECRYPT_MY_FILES#.html
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
「RANSOM_SATURN.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 4
不明なレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_CURRENT_USER\Software
- Saturn-{Mutex Name}
- Saturn-{Mutex Name}
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- {Folder of encrypted files}\#DECRYPT_MY_FILES#.txt
- {Folder of encrypted files}\#DECRYPT_MY_FILES#.html
- {Folder of encrypted files}\#KEY-{Mutex Name}.KEY
- %Start Menu%\Programs\Startup\{Random Characters}.lnk
- %Desktop%\#DECRYPT_MY_FILES.BMP
- %Desktop%\#DECRYPT_MY_FILES.vbs
手順 6
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_SATURN.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 7
デスクトッププロパティを修正します。
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