解析者: kathleenno   

 別名:

Backdoor.Tidserv (Symantec); Trojan:Win32/Alureon.DX (Microsoft); Trojan-Downloader.Win32.CodecPack.asag (Kaspersky); Generic Dropper.va.gen.p (Mcafee); Mal/FakeAV-LB (Sophos)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、不正リモートユーザからのタスクを受信する特定のサーバにアクセスします。マルウェアは、自身のコンポーネントファイルを隠ぺいするために、ハードディスクの末尾に特定のファイルを書き込みます。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 132,608 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年5月17日
ペイロード ファイルおよびプロセスの隠ぺい, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\{random}.tmp
  • %User Temp%\setup{random}.exe

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %System%\drivers\etc\hosts

(註:%System%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では "C:\Windows\System32" です。)

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Internet Explorer\Main\
featurecontrol\FEATURE_BROWSER_EMULATION
{executable name} = "{hex value}"

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Internet Settings
maxhttpredirects = "{hex value}"

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Internet Settings
enablehttp1_1 = "1"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Internet Explorer\International
acceptlanguage = "{local}"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{user-defined}」となります。)

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Internet Settings\zones\3
CurrentLevel = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「{user-defined}」となります。)

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Windows\CurrentVersion\
Internet Settings\zones\3
1601 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

その他

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのタスクを受信する以下のサーバにアクセスします。

  • https://{BLOCKED}reyk.com/
  • https://{BLOCKED}ewk.com/
  • https://{BLOCKED}haa.com/
  • https://{BLOCKED}nona.com/
  • https://{BLOCKED}ay2k.com/
  • http://{BLOCKED}yawr.com/
  • http://{BLOCKED}wayr.com/
  • http://{BLOCKED}ut0.com/
  • http://{BLOCKED}o0.com/
  • http://{BLOCKED}uke.com/
  • http://{BLOCKED}i813ck.com/

マルウェアは、自身のコンポーネントファイルを隠ぺいするために、ハードディスクの末尾に以下のファイルを書き込みます。

  • \\?\globalroot\{random folder}\bckfg.tmp
  • \\?\globalroot\{random folder}\cfg.ini
  • \\?\globalroot\{random folder}\cmd.dll - detected as Mal_TDSS-16
  • \\?\globalroot\{random folder}\cmd64.dll - detected as BKDR_TDSS.KARU
  • \\?\globalroot\{random folder}\drv32 - detected as RTKT_TDSS.KARUD
  • \\?\globalroot\{random folder}\drv64 - detected as RTKT_TDSS.KARUD
  • \\?\globalroot\{random folder}\ldr16
  • \\?\globalroot\{random folder}\ldr32 - detected as TROJ_TDSS.KARUL
  • \\?\globalroot\{random folder}\ldr64 - detected as TROJ_TDSS.KARUL
  • \\?\globalroot\{random folder}\mbr

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.113.00
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年4月22日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「BKDR_TDSS.SMEO3」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

Master Boot Record(MBR)を修復します。

Master Boot Record(MBR)の修復:

• Windows 2000、XP および Server 2003 の場合

  1. 最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したセキュリティ対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。
  2. Windows のインストール CD を使用して、コンピュータを再起動します。
  3. [セットアップへようこそ] 画面で、修復の R キーを押します。
    註: Windows 2000 の場合、R キーを入力後 C キーを入力し、[修復オプション]から[回復コンソール]を選択します。)
  4. 修復する Windows がインストールされているドライブを選択します(通常は "1" を選択します)。.
  5. 管理者のパスワードを入力し、Enter を押します。管理者パスワードがない場合は、何も入力せずに Enter を押します。
  6. コマンドプロンプトに、上記で確認したマルウェアが検出されたドライブ名を入力します。
  7. 以下のコマンドを入力し、Enter を押します。
    fixmbr <感染したドライブ>
  8.  ※"fixmbr" と "<感染したドライブ>" の間に半角スペースを入れてください。

     ※"<感染したドライブ>" とは、このマルウェアが感染したブータブル・ドライブのことです。ドライブが特定できない場合、プライマリ・ブート・ドライブにあるマスター・ブート・レコードが上書きされている可能性があります。

  9. コマンドプロンプトに exit と入力し、コンピュータを通常どおり再起動してください。

• Windows Vista および 7 の場合

  1. 最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したセキュリティ対策製品を用いてウイルス検索を実行し、検出したマルウェアのパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。
  2. Windows のインストール DVD を使用して、コンピュータを再起動します。
  3. 再起動するかどうかの確認画面が表示されたら、いずれかのキーを入力し、表示される指示に従います。
  4. Windows のインストール DVD によっては、インストールする言語の選択が必要になる場合があります。 Windows のインストール画面で、言語、ロケール情報およびキーボードの種類と入力方法を選択します。[コンピュータを修復する]をクリックします。
  5. [Windows の起動に伴う問題の修復用の回復ツールを使用します。]を選択します。オペレーティングシステム(OS)を選択し、[次へ]をクリックします。
  6. [スタートアップ修復]画面が表示された場合、[キャンセル]-[はい]-[完了]をクリックします。
  7. [システム回復オプション]メニューで、[コマンドプロンプト]をクリックします。
  8. 以下のコマンドを入力し、Enter を押します。
    BoorRec.exe /fixmbr
  9. コマンドプロンプトに exit と入力し、Enter を押して、コマンドプロンプト画面を閉じてください。
  10. [再起動]をクリックし、コンピュータを通常どおり再起動してください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main\featurecontrol\FEATURE_BROWSER_EMULATION
    • {executable name} = "{hex value}"
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • maxhttpredirects = "{hex value}"
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings
    • enablehttp1_1 = "1"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Internet Explorer\International
    • From: acceptlanguage = "{local}"
      To: acceptlanguage = "{user-defined}"
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\zones\3
    • From: CurrentLevel = "0"
      To: CurrentLevel = "{user-defined}"
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\zones\3
    • From: 1601 = "0"
      To: 1601 = "1"

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_TDSS.SMEO3」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

以下のファイルをバックアップを用いて修復します。なお、マイクロソフト製品に関連したファイルのみ修復されます。このマルウェア/グレイウェア/スパイウェアが同社製品以外のプログラムをも削除した場合には、該当プログラムを再度インストールする必要があります。

  • %System%\drivers\etc\hosts


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