解析者: Al Victor de Leon   
 更新者 : Al Victor de Leon

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

米国のデザイン・テクノロジー系ブログサイト「Gizmodo」のブラジル版が改ざんされ、マルウェアは、この改ざんされたWebサイトに組み込まれていました。マルウェアは、Adobe Flash Playerの偽のダウンロード版として侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 39,055,497 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2014年7月29日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ネットワークセキュリティへの感染活動, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\{4 random numbers}.tmp
  • %User Temp%\t.reg
  • %Application Data%\temp.txt - This file receives the strings to be appended to addon.exe and to be deleted right after

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %Application Data%\WinNTService.vbs - detected as VBS_PROXY.BEE
  • %All Users Profile%\javau.n - detected as VBS_PROXY.BEE

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %All Users Profile%\addon.exe

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
EnableLUA = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings
AutoConfigURL = "%All Users Profile%\javau.n"

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.203.163/rename/00006/c.php?tip=[0][WINXP][][[P]&inf=
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.203.163/rename/00003/notify.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}4.com/nmupd.txt

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.203.164/ver.vbs - It saves the downloaded file as %Application Data%\WinNtService.vbs
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}4.com/yes.vbs - copy of %Application Data%\WinNtService.vbs
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}4.com/windesktop.gif
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}4.com/pluginchrome.zip - It saves the downloaded file as %Application Data%\Google\Chrome\User Data\Default\pluginchrome.zip - detected as BREX_EUPUDS.GHR

その他

マルウェアが作成する以下のファイルは、"addon.exe"に付加される文字列を受け取り、直後に削除されます。

  • %Application Data%\temp.txt

マルウェアが作成する以下のコンポーネントファイルは、「VBS_PROXY.BEE」として検出されます。

  • %Application Data%\WinNTService.vbs
  • %All Users Profile%\javau.n

以下からダウンロードされるコンポーネントファイルは、"%Application Data%\WinNtService.vbs"として保存されます。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.203.164/ver.vbs

以下からダウンロードされるコンポーネントファイルは、"%Application Data%\WinNtService.vbs"のコピーです。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}4.com/yes.vbs

以下からダウンロードされるファイルは、"%Application Data%\Google\Chrome\User Data\Default\pluginchrome.zip"として保存されます。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}4.com/pluginchrome.zip

マルウェアは以下を実行し、通信を確認します。

  • %System%\ping.exe -n 1 g.{BLOCKED}p14.com

マルウェアは、以下のバックドアコマンドを利用する可能性があります。

  • BBABORT
  • BBALL
  • BBCANCEL
  • BBCLOSE
  • BBHELP
  • BBIGNORE
  • BBNO
  • BBOK
  • BBRETRY
  • BBYES
  • CDROM
  • CLOSEDFOLDER
  • CURRENTFOLDER
  • EXECUTABLE
  • FLOPPY
  • HARD
  • KNOWNFILE
  • NETWORK
  • OPENFOLDER
  • PREVIEWGLYPH
  • RAM
  • UNKNOWNFILE
  • DLGTEMPLATE
  • DVCLAL
  • PACKAGEINFO
  • TFORM1

マルウェアは、以下を正規のファイル"%User Profile%\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\{random}\prefs.js"に付加します。

  • user_pref(network.proxy.autoconfig_url)%All Users Profile%\javau.n)
  • user_pref(network.proxy.type, 2)

マルウェアは、以下を作成してフォルダ"%Application Data%\Google\Chrome\User Data\Default\Extensions\{random characters}"に展開します。

  • %Application Data%\Google\Chrome\User Data\Default\pluginchrome.zip

このファイルは、以下のファイル/コンポーネントを含んでいます。

  • getPagesSource.js
  • img\flash128.png
  • img\flash48.png
  • img\Thumbs.db
  • manifest.json
  • popup.html
  • popup.js

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.952.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年7月29日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.955.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年7月31日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「BKDR_QULKONWI.GHR」 が作成またはダウンロードした不正なファイルを削除します。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

    • VBS_PROXY.BEE
    • BREX_EUPUDS.GHR

手順 4

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_QULKONWI.GHR」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 5

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\temp.txt
  • %User Temp%\{4 random numbers}.tmp
  • %User Temp%\t.reg
  • %User Temp%\flager

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「BKDR_QULKONWI.GHR」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

RESTORE
  • 「レジストリエディタ」を閉じます。
  • 手順 9

    Internet Explorer(IE)のセキュリティ設定を修正します。

    [ 詳細 ]

    手順 10

    コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_QULKONWI.GHR」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

    手順 11

    インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。

    • %Application Data%\Google\Chrome\User Data\Default\Extensions\{random characters}

    その他

    "%User Profile%\Application Data\Mozilla\Firefox\Profiles\{random}\prefs.js"から以下の文字列を削除してください。

    • user_pref(network.proxy.autoconfig_url)%All Users Profile%\javau.n)
    • user_pref(network.proxy.type, 2)


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