解析者: Rhena Inocencio   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

このマルウェアは、不注意なユーザに不審と思わせないようGoogle DriveやDropboxのような正規のサービスを利用した攻撃に関連しています。

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年8月6日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, キー入力操作情報の記録, 情報収集

侵入方法

マルウェアは、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\scvperc.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
scvperc = "%Application Data%\scvperc.exe"

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and execute arbitrary file in %User Temp%
  • Remote command prompt
  • Get drive information

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}i.{BLOCKED}2.com:32040

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。このファイルは、キー入力操作情報を収集するために利用されます。

  • %Application Data%\Logs\{date-month-year} - encrypted

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

情報漏えい

マルウェアは、保存されている以下のEメール認証情報を収集します。

  • Windows Live
  • Mozilla Thunderbird
  • Outlook

マルウェアは、以下のブラウザから、ユーザ名、パスワードやホスト名といった保存された情報を収集します。

  • Mozilla Firefox
  • Opera
  • Internet Explorer
  • Google Chrome
  • Chromium

マルウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

その他

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • "%User Temp%"の任意のファイルをダウンロードおよび実行
  • リモートコマンドプロンプト
  • ドライブ情報の取得

マルウェアが作成する以下のファイルは、暗号化されています。

  • %Application Data%\Logs\{date-month-year}

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.974.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年8月9日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.975.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年8月9日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • scvperc = "%Application Data%\scvperc.exe"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Application Data%\Logs\{day-month-year}

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_PERCS.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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