解析者: Nikko Tamana   

 別名:

a variant of Win32/VBObfus.GY trojan (NOD32)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動, インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成, 共有ドライブを介した感染活動

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

  詳細

ファイルサイズ 不定
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年11月21日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、感染リムーバブルドライブを接続することにより、コンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Profile%\Passwords.exe
  • %User Profile%\Porn.exe
  • %User Profile%\Secret.exe
  • %User Profile%\Sexy.exe
  • %User Profile%\{random}.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • {drive letter}:\x.mpeg

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random} = "%User Profile%\{random}.exe /{random letter}"

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows\WindowsUpdate\
AU
NoAutoUpdate = "1"

ワームは、以下のレジストリ値を変更し、隠しファイル属性のファイルを非表示にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下として自身のコピーを作成します。

  • {drive letter}:\{random file name}.exe
  • {drive letter}:\Passwords.exe
  • {drive letter}:\Porn.exe
  • {drive letter}:\Secret.exe
  • {drive letter}:\Sexy.exe
  • {drive letter}:\{folder name}.exe

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

{garbage characters}
[autorun]
icon={random}.exe,0
{garbage characters}
open={random}.eXE
{garbage characters}
ACTION=18480
{garbage characters}
UseautopLAY=1
{garbage characters}

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • http://{BLOCKED}5.{BLOCKED}1.eu:443/YfCNaFR?f
  • ns1.{BLOCKED}dater.net

ワームは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %User Profile%\google.com

その他

ワームは、内部に "exe" の拡張子を持つファイルを含む、拡張子 "rar" のファイルを検索します。ワームがファイルを見つけた場合、ワームは、以下のファイル名の自身のコピーを内部に作成します。

  • Passwords.exe
  • Porn.exe
  • Secret.exe
  • Sexy.exe

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内のフォルダを検索し、以下として自身のコピーを作成します。

  • <フォルダ名>.exe

ワームは、以下の拡張子のファイルのファイル名を利用します。

  • .avi
  • .bmp
  • .doc
  • .gif
  • .jpe
  • .jpg
  • .mp3
  • .mp4
  • .mpg
  • .pdf
  • .png
  • .tif
  • .txt
  • .wav
  • .wma
  • .wmv
  • .xls

ワームは、オリジナルのフォルダの属性を、隠しファイルおよびシステムファイル属性に設定します。これにより、ワームは、作成した自身のコピーを正規フォルダとして装います。

また、ワームは、リムーバブルドライブ内に作成した自身のコピーと同一のコピーを、ネットワーク共有に割り当てられたドライブにも作成します。

トレンドマイクロでは、ダウンロードされた以下のファイルは「TSPY_BANCOS」の亜種として検出されます。

  • %User Profile%\google.com

ダウンロードされたファイルの内容は、ワームの作成者によっていつでも変更される可能性があります。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.540.08
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年11月21日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.541.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年11月22日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「WORM_VOBFUS.SMCP」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

  • TSPY_BANCOS

手順 3

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_VOBFUS.SMCP」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

不明なレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random file name} = "%User Profile%\{random file name}.exe /{random character}"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows\WindowsUpdate\AU
    • NoAutoUpdate = "1"

手順 6

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Advanced
    • From: ShowSuperHidden = "0"
      To: ShowSuperHidden = "1"

手順 7

「WORM_VOBFUS.SMCP」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
{garbage characters}
[autorun]
icon={random}.exe,0
{garbage characters}
open={random}.eXE
{garbage characters}
ACTION=18480
{garbage characters}
UseautopLAY=1
{garbage characters}

手順 8

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_VOBFUS.SMCP」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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