解析者: Sabrina Lei Sioting   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、感染コンピュータをロックし、WAVEファイルを用いてユーザに音声で支払いを促します。

関連情報については、以下の記事を参照してください。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 282,624 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2012年11月26日
ペイロード ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %System Root%\Documents And Settings\All Users\Application Data\lsass.exe

(註:%System Root%フォルダは、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

マルウェアは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • IEXPLORE.EXE
  • IESTART.EXE
  • FIREFOX.EXE
  • OPERA.EXE
  • CHROME.EXE

自動実行方法

マルウェアは、Windows起動時に自動実行されるよう<User Startup>フォルダ内に以下のファイルを作成します。

  • %User Startup%\ctfmon.lnk

(註:%User Startup%フォルダは、Windows 98 および ME の場合、通常、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup"、Windows NT の場合、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" および "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\0
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\1
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\2
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\4
2500 = "3"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
NoProtectedModeBanner = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Internet Explorer\Main
NoProtectedModeBanner = "1"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\0
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\1
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\2
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\3
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Internet Settings\
Zones\4
1609 = "0"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.255.219:443

その他

マルウェアは、暗号化されたファイルをダウンロードし、以下のように感染コンピュータ内に保存します。

  • %System Root%\Documents And Settings\All Users\Application Data\<反転させたファイル名>.pad

この暗号化されたファイルは、復号されると、DLLファイルおよびWAVEファイルを含んでいることが分かります。暗号化されたファイルの内容は、リモートサーバにより異なります。

このDLLファイルは、ロックスクリーンの画像を含み、一方、WAVEファイルは、ユーザに言葉で支払いを促す音声を含んでいます。マルウェアが実行されると、マルウェアはユーザのコンピュータをロックし、偽のFBIのメッセージを装う以下の画面を表示します。

マルウェアは、コンピュータのロックを解除するために、ユーザに「Ukash」または「Paysafecard」を利用し100英ポンドを支払うよう要求します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.550.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年11月26日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.551.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年11月27日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_REVETON.HM」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main
    • NoProtectedModeBanner = "1"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\0
    • 2500 = "3"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\1
    • 2500 = "3"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\2
    • 2500 = "3"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • 2500 = "3"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\4
    • 2500 = "3"

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\0
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\1
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\2
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\3
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Internet Settings\Zones\4
    • From: 1609 = "0"
      To: 1609 = 1

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\Documents And Settings\All Users\Application Data\{reversed filename}.pad
  • %User Startup%\ctfmon.lnk

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_REVETON.HM」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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