解析者: jasperm   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動, すべての物理ドライブ内に自身のコピーを作成

ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

ワームは、Browser Helper Object(BHO)として登録し、ユーザのインターネットの閲覧状況を監視します。

ワームは、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

ワームは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。 ワームは、収集した情報をリモートサイトに送信します。

  詳細

ファイルサイズ 34,304 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年9月20日
ペイロード 情報収集

侵入方法

ワームは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{1A43B51D-2671-4bcc-89F0-9BC42DB29016}
StubPath = rundll32 {malware name}.DLL,InitO

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\RunOnce
dcom = rundll32.exe {malware name}.DLL,ID

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{1A43B51D-2671-4bcc-89F0-9BC42DB29016}
(Default) = DCOM service

ワームは、以下のレジストリ値を追加し、自身をBrowser Helper Object(BHO)として登録します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Browser Helper Objects\{C2C3339C-2559-4b81-B9EF-CBAF906D5DA2}

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\
CLSID\{C2C3339C-2559-4b81-B9EF-CBAF906D5DA2}
InProcServer32 = {malware name}.DLL

ワームは、BHOとして登録し、ユーザのインターネットの閲覧状況を監視します。

他のシステム変更

ワームは、インストールの過程で、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Firefox

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Active Setup\Installed Components\{1A43B51D-2671-4bcc-89F0-9BC42DB29016}

ワームは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableTaskMgr = 1

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegistryTools = 1

感染活動

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
open=RECYCLER\recycld.exe
icon=%System%\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\recycld.exe
shell\open\default=1

(註:%System%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\System"、Windows NT および 2000 の場合、"C:\WinNT\System32"、Windows XP および Server 2003 の場合、"C:\Windows\System32" です。)

情報漏えい

ワームは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

ワームは、収集した情報をリモートサイトに送信します。

情報収集

収集した情報は、以下のファイルに保存されます。

  • ns2.txt
  • cds.txt
  • al.txt
  • i2.txt
  • r2.txt
  • e3.txt
  • r24.txt
  • p1.txt
  • eas.txt
  • dz1.txt
  • sdd.txt
  • bxx.txt
  • bs.txt

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「WORM_AMBLER.A」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

レジストリエディタ、タスクマネージャおよびフォルダオプションの機能を修復します。

  1. メモ帳などのテキストエディタを開きます。
    [スタート]-[ファイル名を指 定して実行]を選択し、notepad と入力し、[OK]をクリックします。
    ※notepad は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。
  2. 以下の文字列をコピーしてください。
  3. C:RESTORE.VBS のファイル名でこのファイルを保存してください。
  4. [ スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、C:RESTORE.VBS と入力し、[OK]をクリックします。
  5. 確認画面が表示されたら[はい]を選択し、画面を終了してください。

手順 5

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\RunOnce
    • dcom = rundll32.exe {malware name}.DLL,ID
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • DisableTaskMgr = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • DisableRegistryTools = 1

手順 6

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Browser Helper Objects
    • {C2C3339C-2559-4b81-B9EF-CBAF906D5DA2}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Classes\CLSID
    • {C2C3339C-2559-4b81-B9EF-CBAF906D5DA2}
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE
    • Firefox
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Active Setup\Installed Components
    • {1A43B51D-2671-4bcc-89F0-9BC42DB29016}

手順 7

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • ns2.txt
  • cds.txt
  • al.txt
  • i2.txt
  • r2.txt
  • e3.txt
  • r24.txt
  • p1.txt
  • eas.txt
  • dz1.txt
  • sdd.txt
  • bxx.txt
  • bs.txt

手順 8

「WORM_AMBLER.A」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[AutoRun]
open=RECYCLER\recycld.exe
icon=%System%\SHELL32.dll,4
action=Open folder to view files
shell\open=Open
shell\open\command=RECYCLER\recycld.exe
shell\open\default=1

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「WORM_AMBLER.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください