解析者: Mc Justine De Guzman   

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 共有ネットワークフォルダを介した感染活動, リムーバブルドライブを介した感染活動, インターネットからのダウンロード

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

  詳細

ファイルサイズ 785,989 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2020年7月6日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード, ファイルの作成, プロセスの強制終了

侵入方法

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、ネットワーク共有フォルダを経由してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System%\system3_.exe
  • %Windows%\system3_.exe
  • {Drive name}\system3_.exe
  • {Drive name}\New Folder.exe
  • {Removable drive name}\system3_.exe
  • {Removable drive name}\New Folder.exe
  • {Shared network name}\system3_.exe
  • {Shared network name}\New Folder.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

ワームは、以下のプロセスを追加します。

  • %System%\cmd.exe /C AT /delete /yes
  • %System%\cmd.exe /C AT 09:00 /interactive /EVERY:m,t,w,th,f,s,su %System%\system3_.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Yahoo Messengger = "%System%\system3_.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\
Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\
Winlogon
Shell = "Explorer.exe system3_.exe"

他のシステム変更

ワームは、以下のフォルダを削除します。

  • %System Root%\System Volume Information

(註:%System Root%フォルダは、オペレーティングシステム(OS)が存在する場所で、いずれのOSでも通常、 "C:" です。.)

ワームは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\Schedule
AtTaskMaxHours = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
WorkgroupCrawler\Shares
shared = "\New Folder.exe"

ワームは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Explorer
NofolderOptions = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableTaskMgr = "1"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableRegistryTools = "1"

プロセスの終了

ワームは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • game_y.exe
  • cmd.exe

作成活動

ワームは、以下のファイルを作成します。

  • {Removable Drive name}\autorun.inf
  • {Shared Network name}\autorun.inf
  • {Drive name}\autorun.inf -> autorun for system3_.exe
  • %System%\autorun.ini -> autorun for system3_.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

ダウンロード活動

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、ファイルをダウンロードします。

  • http://h1.{BLOCKED}y.com/asdb0xx/setting.ini - where xx is from 00 to 50, counting by twos (02, 04, 06, etc.)
  • http://www.balu0xx.{BLOCKED}h.com/set/setting.ini - where xx is from 00 to 20

ワームは、以下のWebサイトから自身のコピーの更新版をダウンロードします。

  • http://h1.{BLOCKED}y.com/adb00xx - where xx is from 01 to 50

ワームは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %System%\_setting.ini

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

その他

ワームは、以下を実行します。

  • It copies itself to every .exe file in all folders of the Removable Drive and Shared Network
  • It terminates the following Windows if found running on the affected system:
    • System Configuration
    • Registry
    • Windows Task
    • Bkav2006
    • [FireLion]
  • It deletes the autorun registry of the following Windows if found running on the affected system:
    • Bkav2006
    • [FireLion]
  • It changes the browser homepage to the following:
    • http://www.mydreamworld.{BLOCKED}s.com
    • http://www.advgoogle.{BLOCKED}ot.com
  • It sends spam messages using the following messaging apps:
    • Yahoo Messenger
    • Google Talk
  • It would not continue to its malicious routine if the file "c:\install.txt" exists in the victim's machine
  • It would not terminate any process or window if the file "c:\god.txt" exists in the victim's machine
  • It would not drop any file to the drives, removable drives or shared network if the file "c:\disk.txt" is found in the victim's machine

マルウェアは、自身がデバッグされていることを確認した場合、不正活動を実行しません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 16.146.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年8月5日
VSAPI OPR パターンバージョン 16.147.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年8月6日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • TROJ.Win32.TRX.XXPE50FLM011

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

レジストリエディタおよびタスクマネージャ、フォルダオプションの機能を有効にします。

[ 詳細 ]
この手順により、このワームが無効にした他のアプリケーションまたはプログラムの機能も有効になります。

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Yahoo Messengger = "%System%\system3_.exe"

手順 7

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\services\Schedule
    • AtTaskMaxHours = "0"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\WorkgroupCrawler\Shares
    • shared = "\New Folder.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Wow6432Node\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Shell = "Explorer.exe system3_.exe"

手順 8

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System%\system3_.exe
  • %Windows%\system3_.exe
  • {Drive name}\system3_.exe
  • {Drive name}\New Folder.exe
  • {Removable drive name}\system3_.exe
  • {Removable drive name}\New Folder.exe
  • {Shared network name}\system3_.exe
  • {Shared network name}\New Folder.exe
  • {Removable Drive name}\autorun.inf
  • {Shared Network name}\autorun.inf
  • {Drive name}\autorun.inf
  • %System%\autorun.ini
  • %System%\_setting.ini

手順 9

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Worm.Win32.SOHANAD.CY」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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