Worm.Win32.BLASQUI.A
Trojan.Win32.Vimditator.acfp(Kaspersky)
Windows

マルウェアタイプ:
ワーム
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
感染報告の有無 :
はい
概要
トレンドマイクロは、このワームをNoteworthy(要注意)に分類しました。
ワームは、新たに確認された「BLACKSQUID」と呼ばれるマルウェアファミリの亜種です。ワームは、複数の脆弱性/脆弱性攻撃ツールの利用と辞書攻撃によってWebサーバ、ネットワークドライブ、およびリムーバブルドライブを攻撃します。
ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
ワームは、特定の脆弱性を利用した感染活動を実行します。
詳細
侵入方法
ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
ワームは、以下のファイルを作成します。
- %ProgramData%\qkooy.exe - detected as Coinminer.Win64.TOOLXMR.AS
- {Malware Path}\WebServer\Blacksquid.txt - copy of itself
- {Malware Path}\WebServer\hta.hta - contains html and powershell code to download a copy of itself
- %ProgramData%\S.exe - encrypted file that was renamed to %ProgramData%\445.exe after decryption
- %ProgramData%\445.exe - detected as TROJ_EQUATED.J. This is used for EternalBlue and DoublePulsar exploit
- C:\important\important.exe - copy of itself
ワームは、以下のプロセスを追加します。
- %ProgramData%\qkooy.exe -o stratum+tcp://{BLOCKED}e.{BLOCKED}l.com:80 -u 44f3Gk4zcTvR4e8PTaYEEpJfhj8FpvnxbHADmAiiQFLeMTAzvN1Xavn3VHHNP8n4ob3WJ77KbzcQaCgGYSofCwpSQQkCW9G -p x --max-cpu-usage=25 -K
- C:\147159.exe
ワームは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。
- wfcwfwwxwcvrbedbew
自動実行方法
ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
NVIDIA GeForce Experience = {malware path}\{malware name}.exe
HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
NVIDIA GeForce Experience = {malware path}\{malware name}.exe
他のシステム変更
ワームは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\BlacksquidXmr
CPUming = {data from VersionUpdate}
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\BlacksquidXmr
Update = Updated
その他
ワームは、以下の脆弱性を利用して感染活動を実行します。
- EternalBlue CVE-MS17-010
- DoublePulsar
- ThinkPHP Exploit
- ApacheTomcat CVE-2017-12615
- CVE-2017-8464
- CVE-2014-6287
ワームは以下を実行します。
- ログの削除
- C:\Windows\SysWOW64\rserver30\Radm_log.htm
- イベントログ - アプリケーション
- イベントログ - セキュリティ
- イベントログ - システム
- レジストリキーの削除
- HKEY_CURRENT_USER\Software\RealVNC\vncviewer\KnownHosts
- HKEY_CURRENT_USER\Software\RealVNC\vncviewer\MRU
- プロセスの追加 - CC:\Windows\System32\taskkill.exe /f /im %ProgramData%\qkooy.exe
- {BLOCKED}.{BLOCKED}.0.1:8080\VersionUpdate からのファイルのダウンロードおよび実行
- カレントプロセスが64ビットアーキテクチャで実行中であるかどうかをチェック
- そうでなければ、終了
- そうであれば、ビデオカードが NVIDIA か AMD かをチェック
- ビデオカードがNVIDIA の場合
- ickmk.exe という名前のプロセスをチェックし、見つかった場合はそれを終了する
- http://m9f.oss-cn-beijing.{BLOCKED}cs.com/A.exe からダウンロードし、%ProgramData%\ ickmk.exe という名前で保存
- 以下のプロセスを作成
%ProgramData%\ickmk.exe ostratum+tcp://{BLOCKED}e.{BLOCKED}l.com:80 -u 44f3Gk4zcTvR4e8PTaYEEpJfhj8FpvnxbHADmAiiQFLeMTAzvN1Xavn3VHHNP8n4ob3WJ77KbzcQaCgGYSofCwpSQQkCW9G -p x --donate-level=0 --cuda-max-threads=2 --donate-level=0 --cuda-max-threads=2
- ビデオカードがAMDの場合
- AMDの場合でも、NVIDIAの場合と同様の動作をする
- ビデオカードがNVIDIA の場合
- リムーバブルドライブとネットワークドライブの存在を確認する
- 確認したドライブに12345689.exeという名前の自身のコピーを作成
- ドライブを確認した場合、%System Root%\147159.exe(Trojan.Win32.CVE20178464.Aとして検出)を作成して実行
- 次に、%System Root%\147159.exe が作成したすべてのファイルを、 %System Root%\ cve から確認したドライブに移動
- その後、%System Root%\ 147159.exe を削除
- 以下のフォルダをチェック
- C:\inetpub\
- C:\xampp\
- C:\wamp\
- C:\phpStudy\PHPTutorial\WWW\
- その後、これらのフォルダ内のすべてのHTMLファイルに、C:\important\important.exe を実行する不正なiframe を感染させる
- 以下の文字を利用し辞書攻撃によってSQLサーバにログインを試行
- sa
- users
- wwo
- kisadmin
- hbv7
- www
- vice
- su
- sa123
- v39 = 0;
- sa
- 1
- 123
- 321
- 123456
- 12345678
- 112233
- 147258
- vice
- password
- 1qaz@WSX3edc
- 123456789
- 666666
- 888888
- 66666666
- 88888888
- 1111111
- 11111111111
- saadmin
- P@ssword
- pa$$w0rd
- sysadm
- 119119
- admin123!@#
- Admin@123
- !@#$%^
- Admin123
- vice_1433 vice
- Password123
- bw99588399
- !QAZ2wsx
- Sa123456
- sa@123
- ifuckyounow
- password01!
- yto_admin
- star
- pass@word1
- 8ik,9ol.
- zXJl@mwZ
- 1qaz2wsx
- qazwsx
- qwertyuiop
- \"vice_1433 vice\"
- sql
- sql&2008
- sql&2012
- 123qwe!@#QWE
- !@#qwe123
- abc123
- a1b2c3
- 123123
- 123321
- 789789
- admin123
- admin999
- zh@123456
- 複数の脆弱性攻撃を利用して拡散
- 以下のフォルダをチェック
ワームは、以下の脆弱性攻撃を利用して感染活動を実行します。
ワームは、以下のスケジュールされたタスクを追加します。
- タスク名: NVIDIA GeForce Experience
アクション: プログラムの開始 - {マルウェアのパス}\{マルウェア名}.exe
<補足>
インストール
ワームは、以下のファイルを作成します。
対応方法
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
「Worm.Win32.BLASQUI.A」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。
- すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
- 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
セーフモードについては、こちらをご参照下さい。 - 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。
手順 4
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- NVIDIA GeForce Experience = {malware path}\{malware name}.exe
- NVIDIA GeForce Experience = {malware path}\{malware name}.exe
- In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
- NVIDIA GeForce Experience = {malware path}\{malware name}.exe
- NVIDIA GeForce Experience = {malware path}\{malware name}.exe
手順 5
不明なレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\BlacksquidXmr
- CPUming = {data from VersionUpdate}
- CPUming = {data from VersionUpdate}
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\BlacksquidXmr
- Update = Updated
- Update = Updated
手順 6
スケジュールされたタスクを削除する
タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。
Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合:
- [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
- 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
- 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
- [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
- 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。
Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合:
- Windowsタスクスケジューラを開きます。
• Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
• Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。 - 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
- 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
- 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
- 文字列が一致するタスクを削除します。
手順 7
以下のファイルを検索し削除します。
- %ProgramData%\qkooy.exe
- {Malware Path}\WebServer\Blacksquid.txt
- {Malware Path}\WebServer\hta.hta
- %ProgramData%\S.exe
- %ProgramData%\445.exe
- C:\important\important.exe
手順 8
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Worm.Win32.BLASQUI.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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