解析者: Pearl Charlaine Espejo   

 別名:

Infostealer.Rawpos (Symantec); TrojanSpy:Win32/Bagopos.A (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

この「販売時点情報管理(Point of Sale)」マルウェアは、2015年4月、米国の特定の空港を標的にしている際に検出されました。このマルウェアに感染したPoS端末は、情報窃取活動により侵害されている可能性があります。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、Internet Explorer(IE)のゾーン設定を変更します。

スパイウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 231,424 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年2月26日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %Application Data%\Java\JavaUpdate.exe

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %Application Data%\Java\DLLx64.dll

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
Java Update Manager = "%Application Data%\Java\JavaUpdate.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Tracing\JavaUpdate_RASAPI32

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Tracing\JavaUpdate_RASMANCS

スパイウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
Associations
LowRiskFileTypes = ".exe;.bat;.reg;.vbs;"

Webブラウザのホームページおよび検索ページの変更

スパイウェアは、IEのゾーン設定を変更します。

情報漏えい

スパイウェアは、以下のパラメータを受け取ります。

  • cs= status code
  • p= os version + platform + computername
  • m= sessionID
  • ls= stolen data
  • v= client version

スパイウェアは、ユーザのキー入力操作情報を記録し、情報を収集します。

情報収集

スパイウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.64.84/a0d19de489970cf7276ebf390ef0cf23/
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.10.1/connect/2
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.68.58/52ff5b94d95a03c5/eklemek.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.68.58/afdah/eklemek.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.68.58/ufke/eklemek.php
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.88.204/connect/2
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.65.112/connect/2
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.65.112/connect/5
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.65.112/connect/9
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.65.23/connect/3
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.30.19/mndn39oaom54lt3lk/
  • http://{BLOCKED}axis-1.name/a0d19de489970cf7276ebf390ef0cf23/
  • http://{BLOCKED}-promos.com/ujakj/ek.php
  • http://{BLOCKED}-catalogs.com/dkok/ek.php

その他

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

<補足>
情報漏えい

スパイウェアは、以下のパラメータを受け取ります。

  • cs= ステータスコード
  • p= OSのバージョン + プラットフォーム + コンピュータ名
  • m= セッションID
  • ls= 窃取されたデータ
  • v= クライアントのバージョン

注意:

スパイウェアは、遠隔操作のため、以下のVNCパスワードを取得します。

  • RealVNC
  • TightVNC
  • UltraVNC
  • WinVNC

スパイウェアは、以下を除く、全ての実行中プロセスのメモリをスキャンします。

  • alg.exe
  • csrss.exe
  • lsass.exe
  • smss.exe
  • spoolsv.exe
  • svchost.exe
  • System
  • winlogon.exe
  • wuauclt.exe

スパイウェアは、以下のユーザエージェントを利用します:

Mozilla/4.0(compatible; MSIE 7.0b; Windows NT 6.0

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750
初回 VSAPI パターンバージョン 11.502.03
初回 VSAPI パターンリリース日 2015年2月26日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.503.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2015年2月27日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TSPY_POSNEWT.SM」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • Java Update Manager = "%Application Data%\Java\JavaUpdate.exe"
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\Associations
    • LowRiskFileTypes = ".exe;.bat;.reg;.vbs;"

手順 4

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Tracing
    • JavaUpdate_RASAPI32
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Tracing
    • JavaUpdate_RASMANCS

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Application Data%\Java\DLLx64.dll

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_POSNEWT.SM」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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