解析者: Al Victor de Leon   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動, インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

スパイウェアは、ネットワークのパケットを傍受し、情報を収集します。スパウェアは、ドイツのオンライン銀行のユーザを対象としたスパムメッセージを介して侵入します。

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。 スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

スパイウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 131,072 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年6月12日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application data%\Microsoft\{random 3 characters}{random string}.exe

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Application data%\Microsoft\{random number}.bat - This will delete the executed copy and delete itself after

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • {process id}I
  • {process id}M

スパイウェアは、リモートスレッドを組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

自動実行方法

スパイウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random 3 characters}{random string}.exe = "%Application data%\Microsoft\{random 3 characters}{random string}.exe"

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\Common\{random 1}

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\Common\{random 1}\
{random 1}RS

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\Common\{random 1}\
{random 1}SS

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\Common\{random 1}\
{random 1}PS

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.146.109:8080
  • {BLOCKED}2.{BLOCKED}4.110.228:8080
  • {BLOCKED}.9.{BLOCKED}6.20:8080
  • {BLOCKED}2.{BLOCKED}3.232.235:8080
  • {BLOCKED}2.{BLOCKED}3.237.6:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.0.5:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.152.124:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.69.191:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.218.166:8080
  • {BLOCKED}4.{BLOCKED}.183.196:8080
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}1.25.23:8080

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

スパイウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した スパイウェア )を削除します。

スパイウェアが作成する以下のファイルは、実行されたコピーを削除した後、自身を削除します。

  • %Application data%\Microsoft\{random number}.bat

{Random string}には、以下のいずれかが当てはまります。

  • windows
  • video
  • update
  • system
  • sock
  • share
  • setup
  • serial
  • mgr32
  • error
  • edit32
  • crypt
  • config
  • common
  • cap32
  • boot
  • bios
  • audio
  • api32

ダウンロードされたPEファイルは、DLLです。このDLLはすべてのプロセスに組み込まれ、外向きのネットワークトラフィックを傍受したり、記録したりします。

スパイウェアは、以下のドイツの銀行を対象とし、Webサイトにスクリプトを組み込む可能性があります。

  • banking.gecapital.de/
  • comdirect.de
  • cortalconsors.de
  • finanzportal.fiducia.de
  • onlinebanking.psd-bank.de/
  • postbank.de
  • professionalpartners.cortalconsors.de
  • ptlweb/WebPortal
  • ssl2.haspa.de/onlinefiliale/banking/services
  • ssl2.haspa.de/onlinefiliale/banking/authenticate/login

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 10.856.05
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年6月11日
VSAPI OPR パターンバージョン 10.857.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年6月11日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TSPY_EMOTET.L」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random 3 characters}{random string}.exe = "%Application data%\Microsoft\{random 3 characters}{random string}.exe"

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TSPY_EMOTET.L」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

インストールの過程で追加された以下のファイル/フォルダ/レジストリキーや値には、参照可能な値が存在しないため、ユーザの手動検索によって確認することができません。そのため、ユーザがシステム情報のバックアップを行なっている場合にのみ、保存されている前のデータと比較することで追加されたファイル/フォルダ/レジストリキーや値を確認することが可能となります。なお、追加されたコンポーネントは、コンピュータに悪影響を与えるものではないため、削除する必要はありません。  

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Office\Common
    • {random 1}

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TSPY_EMOTET.L」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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