解析者: Karen Ivy Titiwa   

 別名:

MSIL/Kryptik.AAHQ!tr(FORTINET); Trj/GdSda.A(PANDA)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア/情報窃取型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このスパイウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 スパイウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 503,008 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2021年4月13日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %Windows%\Microsoft.NET\Framework\v4.0.30319\AddInProcess32.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

スパイウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • %Windows%\Microsoft.NET\Framework\v4.0.30319\AddInProcess32.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

バックドア活動

スパイウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download - downloads a file to specified path
  • DownloadAndEx - downloads a file to specified path then execute
  • OpenLink - opens a specific link in the browser
  • Cmd - execute commands via cmd

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}ri.xyz:80

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Gathers the following system info:
    • Username
    • Hardware ID
    • Keyboard Layout
    • Screenshot
    • Screen Resolution
    • Operating System
    • UAC Settings
    • Is Admin
    • GPU Information
    • CPU Information
    • Memory (RAM)
    • Installed Antiviruses
    • IP Address
    • Country
    • City
    • ZipCode
    • System Language
    • System Timezone
    • Installed Programs
    • Running Processes
  • Gathers Info from:
    • Browsers:
      • Chrome Based Browsers
      • Gecko Based Browsers (e.g. Firefox)
    • FTP Clients:
      • FileZilla
    • Messaging Applications:
      • Telegram
    • VPN:
      • NordVPN
      • OpenVPN
      • ProtonVPN
    • Wallets:
      • Armory
      • Atomic
      • Coinomi
      • Electrum
      • Ethereum
      • Exodus
      • Guarda
      • Jaxx
      • Metamask
      • Monero
      • Tron
      • Others
    • Others:
      • Steam
      • Discord

その他

スパイウェアは、以下を実行します。

  • Shows fake error message:
    • MesageBox Title: System Error
    • MessageBox Content: "The code execution cannot proceed because MSVCP140.dll was not found"

<補足>
バックドア活動

スパイウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download - 指定されたパスにファイルをダウンロードする
  • DownloadAndEx - 指定されたパスにファイルをダウンロードして実行する
  • OpenLink - ブラウザ内で特定のリンクを開く
  • Cmd - CMDを介してコマンドを実行する

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • 以下のシステム情報を収集します。
    • ユーザ名
    • ハードウェアID
    • キーボードの配列
    • スクリーンショット
    • 画面解像度
    • オペレーティングシステム(OS)
    • ユーザアカウント制御(UAC)の設定
    • Is Admin
    • GPU情報
    • CPU情報
    • メモリ(RAM)
    • インストール済みセキュリティ対策製品
    • IPアドレス
    • 郵便番号
    • コンピュータ言語
    • コンピュータのタイムゾーン
    • インストール済みプログラム
    • 稼働中のプロセス
  • 以下から情報を収集します。
    • ブラウザ:
      • Chromeベースのブラウザ
      • Geckoベースのブラウザ(Firefoxなど)
    • FTPクライアント:
      • FileZilla
    • メッセージアプリケーション
      • Telegram
    • VPN:
      • NordVPN
      • OpenVPN
      • ProtonVPN
    • ウォレット:
      • Armory
      • Atomic
      • Coinomi
      • Electrum
      • Ethereum
      • Exodus
      • Guarda
      • Jaxx
      • Metamask
      • Monero
      • Tron
      • Others
    • その他:
      • Steam
      • Discord

その他

スパイウェアは、以下を実行します。

  • 偽のエラー メッセージを表示します。
    • メッセージボックスのタイトル: System Error
    • メッセージボックスのコンテンツ: "The code execution cannot proceed because MSVCP140.dll was not found"

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 16.654.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2021年4月13日
VSAPI OPR パターンバージョン 16.655.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2021年4月14日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF043

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

「TrojanSpy.MSIL.REDLINESTEALER.YXBDM」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TrojanSpy.MSIL.REDLINESTEALER.YXBDM」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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