侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、異なるファイル名を用いて以下のフォルダ内に自身のコピーを作成します。
- %User Temp%\{random numbers}\TemporaryFile\TemporaryFile
(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)
マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。
- %Windows%\miagration\{Malware Filename}
- %Windows%\IME\{Malware Filename}
(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)
マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。
- %System%\drivers\npf.sys
- %System%\pthreadVC.dll
- %System%\Packet.dll
- %System%\wpcap.dll
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster\pthreadVC.dll
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster\Packet.dll
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster\wpcap.dll
(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- cmd /c ping 127.0.0.1 -n 3 & Start %Windows%\miagration\{Malware Filename}
- cmd /c %Windows\dispmrroe\Corporate\vfshost.exe privilege::debug sekurlsa::logonpasswords exit >> %Windows%\dispmrroe\Corporate\log.txt
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster\SerachProtocoiHost.exe -p80 {BLOCKED}.{BLOCKED}.255.1/24 --rate=4096
マルウェアは、以下のフォルダを作成します。
- %Windows%\IME
- %User Temp%\{random numbers}\TemporaryFile
- %Windows%\miagration
- %Windows%\dispmrroe\Corporate
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster
- %Windows%\Temp\locales
- %Windows%\dispmrroe
(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)
自動実行方法
マルウェアは、以下のサービスを追加し、実行します。
- Service Name: npf
Path to executable: %System%\drivers\npf.sys - Service Name: HomeGoruplocalService
Description: HomeGorupLocalService Services If disabled, the system may fail to start.
Path to executable: %Windows%\miagration\{Malware Filename}
(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)
作成活動
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC\AppCapture64.dll -> 64bit downloader for malware
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC\AppCapture32.dll -> 32bit downloader for malware
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC\specials\svschost.xml -> DoublePulsar backdoor configuration file
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC\specials\spoolsrv.xml -> EternalBlue exploit component configuration file
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC\specials\svschost.exe -> DoublePulsar backdoor
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC\specials\spoolsrv.exe -> EternalBlue exploit component
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC\svschost.xml
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC\spoolsrv.xml
- %Windows%\miagration\svschost.xml
- %Windows%\miagration\spoolsrv.xml
- %Windows%\dispmrroe\Corporate\vfshost.exe -> Mimikatz component
- %Windows%\dispmrroe\Corporate\mimidrv.sys
- %Windows%\dispmrroe\Corporate\mimilib.dll
- %Windows%\dispmrroe\Corporate\log.txt
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster\drivekperf.exe - custom IP scanner
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster\ip.txt
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster\scan.bat
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster\SerachProtocoiHost.exe - Masscan port scanner component
- %Windows%\Temp\locales\taskmgr.exe -> Coinminer part
- %Windows%\Temp\locales\config.json -> Coinminer configuration file
(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)
ダウンロード活動
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。
- http://fid.{BLOCKED}b.se/download.exe
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身の環境設定ファイルをダウンロードします。
- http://uio.{BLOCKED}b.se:63145/cfg.ini
- http://uio.{BLOCKED}rohero.info:63145/cfg.ini
マルウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。
- C:\Windows\TEMP\RestartLCore.exe
その他
マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータのIPアドレスを収集します。
- http://2019.{BLOCKED}8.com/ic.asp
マルウェアは、以下の脆弱性を利用して感染活動を実行します。
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Windowsをセーフモードで再起動します。
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セーフモードでの起動:
• Windows 2000 の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows XP の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows Server 2003 の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「Windows 拡張オプション メニュー」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows Vista、Windows 7 および Windows Server 2008 の場合:
- コンピュータを起動させます。
- 「Windows **** を起動しています・・・」のメッセージが表示されている間に[F8]を押します。
- 「詳細ブート オプション」が表示されるので、[↓][↑]キーを使って[セーフモード]を選択し、[Enter]を押します。
• Windows 8、8.1 および Server 2012の場合:
- 画面の右上隅へマウスポインタを移動し、[チャーム]バーを表示します。
- マウスで、[設定]-[PC設定の変更]を選択します。
- 左側のパネルで、[全般]を選択します。
- 右側のパネルで、[PCの起動をカスタマイズする]が表示されるまで下にスクロールし、[今すぐ再起動]をクリック。コンピュータが再起動するまで待ちます。
- [オプションの選択]メニューで、[トラブルシューティング]-[詳細オプション]-[スタートアップ設定]-[再起動]をクリックします。
- [スタートアップ設定]メニューで、[4]キーを押し、「4)セーフモードを有効にする」を選択します。
手順 4
スケジュールされたタスクを削除する
タスク削除の手順に含まれる{タスク名} - {実行するタスク}には以下が当てはまります。
- HispDemorn- %Windows%\IME\{malware name}
- TablteInputout - cmd /c echo Y|cacls %Windows%\miagration\{malware name} /p everyone:F
- werclpsyport - cmd /c echo Y|cacls %Windows%\Temp\locales\taskmgr /p everyone:F
Windows 2000、Windows XP、Windows Server 2003の場合:
- [スタート]→[プログラム]→[アクセサリ]→[システムツール]→[スケジュールされたタスク]をクリックして、スケジュールされたタスクを開きます。
- 上記の{タスク名} を、[名前]の欄に入力します。
- 入力した{タスク名} 持つファイルを右クリックします。
- [プロパティ]をクリックします。 [実行]フィールドで、表示されている{実行するタスク}を確認します。
- 上記の{実行するタスク}と文字列が一致するタスクを削除します。
Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008、Windows 8、Windows 8.1、およびWindows Server 2012の場合:
- Windowsタスクスケジューラを開きます。
• Windows Vista、Windows 7、Windows Server 2008の場合、[スタート]をクリックし、[検索]フィールドに「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
• Windows 8、Windows 8.1、Windows Server 2012の場合、画面の左下隅を右クリックし、[実行]をクリックし、「taskchd.msc」と入力してEnterキーを押します。
- 左側のパネルで、[タスクスケジューラライブラリ]をクリックします。
- 中央上部のパネルで、上記の{タスク名}を[名前]の欄に入力します。
- 中央下部のパネルで、[アクション]タブをクリックします。 [詳細]の欄で、{実行するタスク}を確認します。
- 文字列が一致するタスクを削除します。
手順 5
このマルウェアのサービスを無効にします。
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このマルウェアのサービスを無効にします。
ここでは、実行中マルウェアのサービスを終了します。
- 「コマンドプロンプト」を起動します。
- Windows 2000、XP および Server 2003 の場合
[スタート]-[ファイル名を指定して実行]を選択し、cmd と入力し、Enter を押します。
- Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
[スタート]-[プログラムとファイルの検索]に cmd と入力し、Enter を押します。
※cmd は半角英数字で入力する必要があります(大文字/小文字は区別されません)。 - Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
画面左下隅を右クリックし、[コマンドプロンプト]を選択します。
- 「コマンドプロンプト」に、以下のコマンドを入力します。
NET STOP npf- HomeGoruplocalService
- Enter を押します。サービスの終了を告げるメッセージが表示されます。
- 「コマンドプロンプト」を閉じます。
手順 6
以下のフォルダを検索し削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
- %Windows%\IME
- %User Temp%\{random numbers}\TemporaryFile
- %Windows%\miagration
- %Windows%\dispmrroe\Corporate
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster
- %Windows%\Temp\locales
- %Windows%\dispmrroe
このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除:
Windows 2000、XP および Server 2003 の場合: - [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
- [ファイル名のすべてまたは一部]に、以下のフォルダ名を入力してください。
- %Windows%\IME
- %User Temp%\{random numbers}\TemporaryFile
- %Windows%\miagration
- %Windows%\dispmrroe\Corporate
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster
- %Windows%\Temp\locales
- %Windows%\dispmrroe
- [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
- 検索が終了したら、フォルダを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。
- 残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.)から 4.)を繰り返してください。
- %Windows%\IME
- %User Temp%\{random numbers}\TemporaryFile
- %Windows%\miagration
- %Windows%\dispmrroe\Corporate
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster
- %Windows%\Temp\locales
- %Windows%\dispmrroe
註:ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)
Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合: - Windowsエクスプローラ画面を開きます。
- Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
- Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
- 画面の左隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
- [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
- %Windows%\IME
- %User Temp%\{random numbers}\TemporaryFile
- %Windows%\miagration
- %Windows%\dispmrroe\Corporate
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster
- %Windows%\Temp\locales
- %Windows%\dispmrroe
- 検索が終了したら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、フォルダが完全に削除されます。
- 残りのフォルダに対して、このマルウェアまたはアドウェア等が作成したフォルダの削除の手順 2.)から 3.)を繰り返してください。
- %Windows%\IME
- %User Temp%\{random numbers}\TemporaryFile
- %Windows%\miagration
- %Windows%\dispmrroe\Corporate
- %Windows%\dispmrroe\UnattendGC
- %Windows%\dispmrroe\Coolmaster
- %Windows%\Temp\locales
- %Windows%\dispmrroe
註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
手順 7
以下のファイルを検索し削除します。
[ 詳細 ]
[ 戻る ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
- %System%\drivers\npf.sys
- %System%\pthreadVC.dll
- %System%\Packet.dll
- %System%\wpcap.dll
マルウェアのコンポーネントファイルの削除:
Windows 2000、XP および Server 2003 の場合: - [スタート]-[検索]-[ファイルとフォルダすべて]を選択します。
- [ファイル名のすべてまたは一部]に以下のファイル名を入力してください。
- %System%\drivers\npf.sys
- %System%\pthreadVC.dll
- %System%\Packet.dll
- %System%\wpcap.dll
- [探す場所]の一覧から[マイコンピュータ]を選択し、[検索]を押します。
- 検索が終了したら、ファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
註:ファイル名の入力欄のタイトルは、Windowsのバージョンによって異なります。(例:ファイルやフォルダ名の検索の場合やファイル名のすべてまたは一部での検索)
Windows Vista、7、Server 2008、8、8.1 および Server 2012 の場合: - Windowsエクスプローラ画面を開きます。
- Windows Vista、7 および Server 2008 の場合:
- Windows 8、8.1 および Server 2012 の場合:
- 画面の左下隅を右クリックし、[エクスプローラー]を選択します。
- [コンピューターの検索]に、以下を入力します。
- %System%\drivers\npf.sys
- %System%\pthreadVC.dll
- %System%\Packet.dll
- %System%\wpcap.dll
- ファイルが表示されたら、そのファイルを選択し、SHIFT+DELETE を押します。これにより、ファイルが完全に削除されます。
註:Windows 7 において上記の手順が正しく行われない場合、マイクロソフトのWebサイトをご確認ください。
手順 8
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「Trojan.Win32.BLUEROH.RPB」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
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