解析者: Michael Cabel   

 プラットフォーム:

Windows 2000, XP, Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

マルウェアは、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

  詳細

ファイルサイズ 18,688 bytes
タイプ PE
メモリ常駐 はい
発見日 2010年8月8日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード, 広告の表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\wscsvc32.exe
  • %User Temp%\topwesitjh
  • %User Temp%\wmsdk64_32.exe
  • %User Temp%\expand32xp.dll

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %Favorites%\_favdata.dat

(註:%Favorites%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Favorites"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Favorites" です。.)

マルウェアのDLLコンポーネントは、以下のプロセスに組み込まれます。

  • EXPLORER.EXE

マルウェアは、実行後、自身を削除します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
wmsdk64_32.exe = %Temp%\wmsdk64_32.exe

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\
Microsoft\Internet Explorer\Main\
featurecontrol\feature_enable_ie_compression
svchost.exe = 1

HKEY_CURRENT_USER\Printers\Connections
affid = {random numbers}

HKEY_CURRENT_USER\Printers\Connections
subid = {random strings}

HKEY_CURRENT_USER\Printers\Connections
time = {variable number}

マルウェアは、インストールの過程で以下のレジストリキーまたはレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\wscsvc
Start = 4

(註:変更前の上記レジストリ値は、「2」となります。)

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、タスクマネージャやレジストリエディタ、フォルダオプションを無効にします。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
DisableTaskMgr = 1

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
DisableTaskMgr = 1

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

  • http://www.{BLOCKED}hfertile.com/a/ad
  • http://{BLOCKED}ofon.com/any3/5-direct.ex
  • http://{BLOCKED}tycscredit.com

アドウェア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスして感染コンピュータ上に広告を表示します。

  • http://www.{BLOCKED}hfertile.com/a/ad
  • http://{BLOCKED}ofon.com/any3/5-direct.ex
  • http://{BLOCKED}tycscredit.com

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 7.370.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2010年8月8日
VSAPI OPR パターンバージョン 7.373.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2010年8月9日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Printers\Connections
    • affid = {random name}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Printers\Connections
    • subid = {random string}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Printers\Connections
    • time = {random number}
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • DisableTaskMgr = 1
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • wmsdk64_32.exe = %Temp%\wmsdk64_32.exe
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • DisableTaskMgr = 1
  • In HKEY_USERS\.DEFAULT\Software\Microsoft\Internet Explorer\Main\featurecontrol\feature_enable_ie_compression
    • svchost.exe = 1

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services\wscsvc
    • From: Start = 4
      To: 2

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Favorites%\_favdata.dat 
  • %User Temp%\wscsvc32.exe 
  • %User Temp%\topwesitjh 
  • %User Temp%\wmsdk64_32.exe 
  • %User Temp%\expand32xp.dll

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_FRAUDLO.LO」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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