解析者: Alvin Bacani   

 別名:

Trojan/Win32.Ddkr (AhnLab)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、韓国の特定の韓国政府関連Webサイトおよびニュース系Webサイトに影響を及ぼしたセキュリティインシデントに関連しています。サイバー犯罪者は、ファイル共有ソフトウェアの改変された不正なバージョンを拡散するために、このソフトウェアの自動更新機能を悪用していました。

これは、トレンドマイクロの製品では、ファイル共有ソフトウェア「SimDisk」の改変されたバージョンの検出名です。マルウェアは、感染コンピュータ上に更新プログラムをダウンロードします。

コンピュータ上で実行されると、マルウェアは、他のコンポーネントをダウンロードします。ダウンロードされたコンポーネントは、Torクライアント、環境設定ファイルおよびTorネットワークにアクセスするファイルを含んでいます。このマルウェアはTorを悪用することにより感染コンピュータのユーザから自身の不正活動を隠ぺいします。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

  詳細

ファイルサイズ 18,785,561 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2013年6月25日
ペイロード ファイルのダウンロード, ファイルの作成

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Temp%\RarSFX0\SimDisk.exe
  • %User Temp%\RarSFX0\SimDiskup.exe - detected as TROJ_DIDKR.A

(註:%User Temp%フォルダはWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista および 7 の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • http://www.{BLOCKED}g.co.kr/images/korea/c.jpg - detected as TROJ_DIDKR.A

その他

マルウェアが作成する以下のファイルは、このマルウェアとして検出されます。

  • %User Temp%\RarSFX0\SimDiskup.exe
  • %Application Data%\Identities\{GUID}\{Random File Name 1}

またマルウェアは、Torクライアントである以下のファイルも作成します。

  • %Application Data%\Identities\{GUID}\{Random FileName 2}

マルウェアがダウンロードする以下のファイルは、このマルウェアとして検出されます。

  • http://www.<省略>g.co.kr/images/korea/c.jpg

作成された不正なファイル "SimDiskUp.exe" は、上述のWebサイトにアクセスし、他のマルウェアをダウンロードします。そしてダウンロードされたファイルは、実行されると、以下のフォルダを作成します。

  • %Application Data%\tor
  • %Application Data%\Identities\{GUID}

マルウェアは、正規のファイルとして扱われるために、正規のファイルと類似したファイル名を利用します。

マルウェアは、以下のコンポーネントファイルを作成します。

  • %Application Data%\Identities\{GUID}\config.ini - Torクライアントのファイル名、感染コンピュータのIPアドレスや国名を含む

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
VSAPI OPR パターンバージョン 10.117.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年6月26日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「TROJ_DIDKR.A」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\RarSFX0
  • %Application Data%\tor
  • %Application Data%\Identities\{GUID}

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_DIDKR.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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