解析者: David John Agni   

 別名:

Win32/Filecoder.DI (ESET-NOD32), Ransom:Win32/Teerac (Microsoft), Trojan.Cryptolocker.E (Symantec)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

この「TorrentLocker」の亜種は、5日間の支払期限後、復号するファイルの量を2倍にする機能を備えています。このマルウェアは、オーストラリアの企業を標的にしたビジネス関連のEメールを装ったスパムメールを介して侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 423,964 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2015年7月22日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, ファイルの暗号化

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {created folder}\{random folder name}\01000000 - encrypted copy
  • %Windows%\{random 8 letters}.exe

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {created folder}\{random folder name}\00000000
  • {created folder}\{random folder name}\02000000
  • {created folder}\{random folder name}\03000000 - copy of ransom note
  • {created folder}\{random folder name}\04000000

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • explorer.exe

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %ProgramData%\{random folder name} - Winodws Vista and Above
  • %All Users Profile%\Application Data\{random folder name} - Windows XP and Below

(註:%ProgramData%フォルダは、マルチユーザーシステムにおいて任意のユーザがプログラムに変更を加えることができるプログラムファイルフォルダのバージョンです。これには、すべてのユーザのアプリケーションデータが含まれます。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData" です。. %All Users Profile%フォルダは、ユーザの共通プロファイルフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users” です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData” です。)

マルウェアは、以下のプロセスにコードを組み込みます。

  • created explorer.exe

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
{random 8 letters} = "%Windows%\{random 8 letters}.exe"

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Machine GUID
  • Computer name

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • https://{BLOCKED}on.net/topic.php

マルウェアは、以下の拡張子をもつファイルを暗号化します。

  • 3ds
  • 3fr
  • 3pr
  • 7z
  • ab4
  • ac2
  • accdb
  • accde
  • accdr
  • accdt
  • acr
  • adb
  • agd1
  • ai
  • ait
  • al
  • apj
  • arw
  • asm
  • asp
  • bak
  • bdb
  • bgt
  • bik
  • bkp
  • blend
  • bpw
  • cdf
  • cdr
  • cdr3
  • cdr4
  • cdr5
  • cdr6
  • cdrw
  • cdx
  • ce1
  • ce2
  • cer
  • cfp
  • cgm
  • cib
  • cls
  • cmt
  • cpi
  • cpp
  • cr2
  • craw
  • crt
  • crw
  • csh
  • csl
  • css
  • csv
  • dac
  • db
  • db-journal
  • db3
  • dbf
  • dc2
  • dcr
  • dcs
  • ddd
  • ddoc
  • ddrw
  • der
  • design
  • dgc
  • djvu
  • dng
  • doc
  • docm
  • docx
  • dot
  • dotm
  • dotx
  • drf
  • drw
  • dwg
  • dxb
  • erbsql
  • erf
  • exf
  • fdb
  • ffd
  • fff
  • fh
  • fhd
  • fpx
  • fxg
  • gray
  • grey
  • gry
  • hbk
  • hpp
  • ibank
  • awg
  • backup
  • backupdb
  • ibd
  • ibz
  • idx
  • iiq
  • incpas
  • jpeg
  • jpg
  • js
  • kc2
  • kdbx
  • kdc
  • kpdx
  • lua
  • mdb
  • mdc
  • mef
  • mfw
  • mmw
  • moneywell
  • mos
  • mpg
  • mrw
  • myd
  • ndd
  • nef
  • nop
  • nrw
  • ns2
  • ns3
  • ns4
  • nsd
  • nsf
  • nsg
  • nsh
  • nwb
  • nx1
  • nx2
  • nyf
  • odb
  • odf
  • odg
  • odm
  • odp
  • ods
  • odt
  • orf
  • otg
  • oth
  • otp
  • ots
  • ott
  • p12
  • p7b
  • p7c
  • pat
  • pcd
  • pdf
  • pef
  • pem
  • pfx
  • php
  • pl
  • pot
  • potm
  • potx
  • ppam
  • pps
  • ppsm
  • ppsx
  • ppt
  • pptm
  • pptx
  • ps
  • psafe3
  • psd
  • ptx
  • py
  • ra2
  • raf
  • rar
  • raw
  • rdb
  • rtf
  • rw2
  • rwl
  • rwz
  • s3db
  • sas7bdat
  • sav
  • sd0
  • sd1
  • sda
  • sdf
  • sldm
  • sldx
  • sql
  • sqlite
  • sqlite3
  • sqlitedb
  • sr2
  • srf
  • srw
  • st4
  • st5
  • st6
  • st7
  • st8
  • stc
  • std
  • sti
  • stw
  • stx
  • sxc
  • sxd
  • sxg
  • sxi
  • sxm
  • sxw
  • txt
  • wb2
  • x3f
  • xla
  • xlam
  • xll
  • xlm
  • xls
  • xlsb
  • xlsm
  • xlsx
  • xlt
  • xltm
  • xltx
  • xlw
  • xml
  • ycbcra
  • zip

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • {original file name and extension}.encrypted

<補足>
インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {作成されたフォルダ}\{ランダムなフォルダ名}\01000000 - 暗号化された自身のコピー
  • %Windows%\{ランダムな8文字}.exe

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {作成されたフォルダ}\{ランダムなフォルダ名}\00000000
  • {作成されたフォルダ}\{ランダムなフォルダ名}\02000000
  • {作成されたフォルダ}\{ランダムなフォルダ名}\03000000 - 脅迫状のコピー
  • {作成されたフォルダ}\{ランダムなフォルダ名}\04000000

マルウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %ProgramData%\{ランダムなフォルダ名} - Winodws Vistaおよびそれ以降
  • %All Users Profile%\Application Data\{ランダムなフォルダ名} - Windows XPおよびそれ以前

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

  • {ランダムな8文字} = "%Windows%\{ランダムな8文字}.exe"

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • コンピュータGUID
  • コンピュータ名

その他

マルウェアは、以下のファイル名を使用し、暗号化されたファイルを改称します。

  • {オリジナルのファイル名と拡張子}.encrypted

注意:

マルウェアは、暗号化したすべてディレクトリに脅迫状"DECRYPT_INSTRUCTIONS.html"を作成します。

マルウェアは、以下のコマンドを実行してシャドウコピーを削除します。

  • vssadmin.exe Delete Shadows /All /Quiet

ただし、情報公開日現在、上述のWebサイトにはアクセスできません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.750

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • {random 8 letters} = "%Windows%\{random 8 letters}.exe"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • {created folder}\{random folder name}

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • DECRYPT_INSTRUCTIONS.html

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_CRYPLOCK.XW」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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