解析者: Raymart Christian Yambot   

 別名:

Win64:RansomX-gen [Ransom] (AVAST)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。

  詳細

ファイルサイズ 115,712 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2023年5月8日
ペイロード ファイルの暗号化, メッセージボックスの表示, ファイルの作成, 画像の表示

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %Public%\2134A99F204DAB9E5574EE51B87C57DCF7483B6F
  • %Public%\noise.bmp

(註:%Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。)

マルウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • reg delete "HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Terminal Server Client\Default" /va /f
  • reg delete "HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Terminal Server Client\Servers" /f
  • reg add "HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Terminal Server Client\Servers"
  • cd %userprofile%\documents\
  • attrib Default.rdp -s -h
  • del Default.rdp
  • for /F "tokens=*" %1 in ('wevtutil.exe el') DO wevtutil.exe cl "%1"
  • /c del {Malware File Path} > nul

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更し、デスクトップの壁紙を変更します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
Wallpaper = %Public%\noise.bmp

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Policies\
System
WallpaperStyle = 4

(註:変更前の上記レジストリ値は、「0」となります。)

マルウェアは、コンピュータのデスクトップの壁紙に以下の画像を設定します。

  • %Public%\noise.bmp

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It encrypts files found in the following drives:
    • Unkown Drive
    • No Root Directory Drive
    • Removable Drive
    • Fixed Drive
    • Remote Drive
  • It shows its logs within the command prompt.
  • It deletes itself after execution.

マルウェアは、以下のパラメータを受け取ります。

  • /f → Used for encrypting only the designated file
  • /d → Used for encrypting only the designated directory
  • /s → displays only the argument used

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • $RECYCLE.BIN
  • .vscode
  • AVG
  • Avast
  • Avira
  • COMODO
  • Chrome
  • Common Files
  • Common7 Dell
  • Dr.Web
  • ESET
  • Firefox
  • Install Shield Installation Information
  • Intel
  • Internet Explorer
  • Kaspersky Lab
  • McAfee
  • Microsoft
  • Microsoft Help
  • Microsoft SDKs
  • Microsoft Shared
  • Microsoft VS Code
  • Microsoft Visual
  • Studio Microsoft.NET
  • MovieMaker
  • Mozilla Mozilla Firefox
  • NVIDIA Corporation
  • Opera
  • Package Cache
  • Packages
  • Reference assemblies
  • Spytechsoftware Symantec
  • Symantec Client Security
  • System Volume Information
  • Temp
  • Windows
  • Windows App Certification Kit
  • Windows Defender
  • Windows Kits
  • Windows Mail
  • Windows Media Player
  • Windows Multimedia Platform
  • Windows NT
  • Windows Phone Kits
  • Windows Phone Silverlight Kits
  • Windows Photo Viewer
  • Windows Portable Devices
  • Windows Security
  • Windows Sidebar
  • WindowsApps
  • WindowsPowerShell
  • Wsus
  • Yandex Browser
  • sysconfig

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .rec_rans

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • {Encrypted Directory}/HOW_TO_RECOVERY_FILES.txt

以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:

  • .386
  • .adv
  • .ani
  • .bat
  • .bin
  • .cab
  • .cmd
  • .com
  • .cur
  • .deskthemepack
  • .diagcab
  • .diagcfg
  • .diagpkg
  • .drv
  • .exe
  • .hlp
  • .hta
  • .icns
  • .ico
  • .ics
  • .idx
  • .lnk
  • .lock
  • .mod
  • .mpa
  • .msc
  • .msi
  • .msp
  • .msstyles
  • .msu
  • .nls
  • .nomedia
  • .ocx
  • .prf
  • .ps1
  • .rom
  • .rtp
  • .scr
  • .shs
  • .sys
  • .theme
  • .themepack
  • .wpx

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 18.432.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2023年5月8日
VSAPI OPR パターンバージョン 18.433.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2023年5月9日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

     
    • Troj.Win32.TRX.XXPE50FFF068

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
事前に意図的に対象の設定を変更していた場合は、意図するオリジナルの設定に戻してください。変更する値が分からない場合は、システム管理者にお尋ねいただき、レジストリの編集はお客様の責任として行なって頂くようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • Wallpaper = %Public%\noise.bmp
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Policies\System
    • WallpaperStyle = 4

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %Public%\2134A99F204DAB9E5574EE51B87C57DCF7483B6F
  • %Public%\noise.bmp
  • {Encrypted Directory}/HOW_TO_RECOVERY_FILES.txt

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win64.RECRANS.THEOHBC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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