Ransom.Win64.GROUNDE.THGOEBC
Win64:Evo-gen [Trj](AVAST)
Windows


マルウェアタイプ:
身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)
破壊活動の有無:
なし
暗号化:
なし
感染報告の有無 :
はい
概要
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
身代金要求文書のファイルを作成します。 以下のファイル拡張子を持つファイルは暗号化しません。
詳細
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- {Encrypted Directory}\!!readme!!!.txt
 - {Malware File Path}\temp.cmd → Used to delete itself
 
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- "%System%\vssadmin.exe" delete shadows /all /quiet
 - "%System%\net.exe" stop MSSQLSERVER /f /m
 - cmd /c temp.cmd {Malware File Path}/{Malware File Name}.{Malware Extension}
 
(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\
Microsoft\Windows NT\Terminal Services
MaxDisconnectionTime = 1209600000
ランサムウェアの不正活動
マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。
- !!readme!!!.txt
 - VIPinfo.txt
 
マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。
- \microsoft\
 - \google\chrome
 - \mozilla\firefox
 - \opera\
 - C:\windows
 
マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。
- {Encrypted Directory}\!!readme!!!.txt

 
以下のファイル拡張子を持つファイルについては暗号化しません:
- sys
 - exe
 - dll
 - bat
 - bin
 - cmd
 - com
 - cpl
 - gadget
 - inf1
 - ins
 - inx
 - isu
 - job
 - jse
 - lnk
 - msc
 - msi
 - mst
 - paf
 - pif
 - rgs
 - scr
 - sct
 - shb
 - shs
 - u3p
 - vb
 - vbe
 - vbs
 - vbscript
 - ws
 - wsh
 - wsf
 
<補足>
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
- {暗号化されたディレクトリ}\!!readme!!!.txt
 - {マルウェアのファイルパス}\temp.cmd → 自身を削除するために用いられる
 
マルウェアは、以下のプロセスを追加します。
- "%System%\vssadmin.exe" delete shadows /all /quiet
 - "%System%\net.exe" stop MSSQLSERVER /f /m
 - cmd /c temp.cmd {マルウェアのファイルパス}/{マルウェアのファイル名}.{マルウェアの拡張子}
 
対応方法
手順 1
トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。
- WORM.Win32.TRX.XXPE50FFF069
 
手順 2
Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 3
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 4
このレジストリ値を削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
- In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Policies\Microsoft\Windows NT\Terminal Services
- MaxDisconnectionTime = 1209600000
 
 - MaxDisconnectionTime = 1209600000
 
手順 5
以下のファイルを検索し削除します。
- {Encrypted Directory}\!!readme!!!.txt
 - {Malware File Path}\temp.cmd
 
手順 6
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.Win64.GROUNDE.THGOEBC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 7
暗号化されたファイルをバックアップから復元します。
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