解析者: Janus Agcaoili   

 別名:

Trojan.Java.Adwind.ez (Kaspersky), JAVA/Adwind (AhnLab-V3), Trojan:Java/QRat (Microsoft)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。 マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 527,822 bytes
タイプ JAR
メモリ常駐 はい
発見日 2017年3月14日
ペイロード 情報収集, システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによる以下のスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、以下のフォルダを追加します。

  • %User Profile%\muTRJLOWzHy
  • %User Profile%\muTRJLOWzHy\GWzhoybRCno <- plugin folder
  • %Application Data%\Oracle

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.. %Application Data%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。.)

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %User Temp%\OPIUYTUYDGCJVHJBJLK270292836425235605.JAR

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\m{Random Number}.tmp <- temporary file for _{Random Number}.class
  • %User Temp%\_{Random Number}.class <- class to be loaded by main executable JAR
  • %User Profile%\muTRJLOWzHy\ID.txt <- contains UUID
  • %System%\test.txt <- used to check for admin rights

(註:%User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.. %User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.. %System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。

  • %User Profile%\muTRJLOWzHy\xykavqTsiUW.TxkgPG <- main executable JAR
  • %User Temp%\Retrive{Random Number}.vbs <- Queries installed firewall and AV products

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>" です。.. %User Temp%フォルダは、ユーザの一時フォルダで、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。.)

マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成したマルウェア)を終了し、侵入したコンピュータ内で作成した自身のコピーの方を実行します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
cHookStUYSs = "%Application Data%\Oracle\bin\javaw.exe" -jar "%User Profile%\muTRJLOWzHy\xykavqTsiUW.TxkgPG"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download and Execute Plugins/Files
  • Update itself
  • Uninstall itself
  • Restart Connection

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.65.32:2180

ただし、情報公開日現在、このサーバには接続できません。

その他

マルウェアが追加する以下のフォルダは、プラグインフォルダです。

  • %User Profile%\muTRJLOWzHy\GWzhoybRCno

マルウェアが作成する以下のファイルは、"_{Random Number}.class"の一時ファイルです。

  • %User Temp%\m{Random Number}.tmp

マルウェアが作成する以下のファイルは、メインの実行可能なJARファイルによって読み込まれるクラスです。

  • %User Temp%\_{Random Number}.class

マルウェアが作成する以下のファイルには、UUIDが含まれています。

  • %User Profile%\muTRJLOWzHy\ID.txt

マルウェアが作成する以下のファイルは、管理者権限を確認するために利用されます。

  • %System%\test.txt

マルウェアが作成し実行する以下のファイルは、メインの実行可能なJARファイルです。

  • %User Profile%\muTRJLOWzHy\xykavqTsiUW.TxkgPG

マルウェアが作成し実行する以下のファイルは、インストールされたファイアウォールおよびセキュリティ対策製品を検索します。

  • %User Temp%\Retrive{Random Number}.vbs

マルウェアが実行する不正リモートユーザからのコマンドは以下のとおりです。

  • プラグインやファイルのダウンロードおよび実行
  • 自身の更新
  • 自身のアンインストール
  • 接続のリセット

マルウェアは、Javaインストールフォルダ下のファイルを以下のフォルダにコピーします。

  • %Application Data%\Oracle

マルウェアは、以下のファイルを”%System%”フォルダに作成して管理者権限の有無を確認します。

  • %System%\test.txt

マルウェアが収集する情報は以下のとおりです。

  • プライベートIPアドレス
  • ユーザ名
  • コンピュータ名
  • 管理者権限の有無
  • オペレーティングシステム(OS)の情報(OS名、バージョン、アーキテクチャ)
  • 国名
  • RAMのサイズ
  • Javaのバージョン
  • 仮想環境(VMwareまたはVBOX)で実行されているかどうかの確認
  • インストールされたファイアウォール
  • インストールされたセキュリティ対策製品

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.278.01
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年3月15日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.279.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年3月16日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • cHookStUYSs = "%Application Data%\Oracle\bin\javaw.exe" -jar "%User Profile%\muTRJLOWzHy\xykavqTsiUW.TxkgPG"

手順 5

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
註:このフォルダは、隠しフォルダとして設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Profile%\muTRJLOWzHy
  • %Application Data%\Oracle

手順 6

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\m{Random Number}.tmp <- temporary file for _{Random Number}.class
  • %User Temp%\_{Random Number}.class <- class to be loaded by main executable JAR
  • %System%\test.txt <- used to check for admin rights

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「JAVA_ADWIND.AUSWV」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 8

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「JAVA_ADWIND.AUSWV」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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