解析者: Rhena Inocencio   

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 他のマルウェアからの作成, インターネットからのダウンロード

マルウェアは、プロセスを終了し、システムのセキュリティを侵害します。また、マルウェアは、ファイルをパッチして不正なファイルに改変します。

マルウェアは、ピアツーピア(P2P)の共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。 マルウェアは、他のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 192,512 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2012年7月6日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、P2Pの共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、以下のマルウェアに作成され、コンピュータに侵入します。

  • BKDR_ZACCESS.KP

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\CLSID\{42aedc87-2188-41fd-b9a3-0c966feabec1}\
InprocServer32
ThreadingModel = "Both"

HKEY_CURRENT_USER\CLSID\{42aedc87-2188-41fd-b9a3-0c966feabec1}\
InprocServer32
(Default) = "%Application Data%\{GUID}\n."

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{F3130CDB-AA52-4C3A-AB32-85FFC23AF9C1}\
InprocServer32
(Default) = "\.\globalroot\systemroot\Installer\{GUID}\n."

(註:変更前の上記レジストリ値は、「%System%\wbem\wbemess.dll」となります。)

バックドア活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • http://{BLOCKED}s.{BLOCKED}g.com

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • MsMpSvc
  • windefend
  • SharedAccess
  • iphlpsvc
  • wscsvc
  • mpssvc
  • bfe
  • SecurityCenter
  • Wscnotify.exe
  • MSASCui.exe
  • MpCmdRun.exe
  • MisSrv.exe
  • msseces.exe
  • wsctfy.exe

その他

マルウェアが自身の不正活動を実行するためには、以下のファイルが必要になります。

  • %User Temp%\InstallFlashPlayer.exe

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

マルウェアは、以下のファイルによって実行されるDLLファイルです。

  • %User Temp%\InstallFlashPlayer.exe

マルウェアは、"%System%\services.exe" をパッチし、以下のようにオリジナルのコピーを保存します。

  • %System%\Winsxs\Backup\services.exe

パッチされた "%System%\services.exe" は以下のように検出されます。

  • 64bit版Windows 7の場合、「PTCH64_ZACCESS.A」として検出
  • 32bit版Windows 7の場合、「PTCH_ZACCESS.A」として検出

改変されたレジストリにより、「WebBrowser Control」に関連する以下のファイルの代わりに、マルウェアが読み込まれます。

  • %System%\wbem\wbemess.dll

メインのマルウェア「BKDR_ZACCESS.KP」によって作成された以下のファイルは、レジストリ値内でこのマルウェアによって利用され、起動する毎にマルウェアを自動実行可能にします。

  • %Application Data%\<GUID>\n.
  • \.\globalroot\systemroot\Installer\<GUID>\n.

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 ""C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data"" 、 Windows NTの場合 ""C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data""、Windows 98 および MEの場合、""C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"" です。)

「\.\globalroot\systemroot」が示すディレクトリは、<Windowsフォルダ>に相当します。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200
初回 VSAPI パターンバージョン 9.240.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年7月6日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.241.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年7月6日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

この「BKDR_ZACESS.SMQQ」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。

手順 3

「BKDR_ZACESS.SMQQ」 を作成またはダウンロードする不正なファイルを削除します。

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

変更されたレジストリ値を修正します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{F3130CDB-AA52-4C3A-AB32-85FFC23AF9C1}\InprocServer32
    • From: (Default)  = "\.\globalroot\systemroot\Installer\{GUID}\n."
      To: (Default) = "%System%\wbem\wbemess.dll"

手順 6

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{42aedc87-2188-41fd-b9a3-0c966feabec1}\InProcServer32
    • ThreadingModel = "Both"
  • In HKEY_CLASSES_ROOT\CLSID\{42aedc87-2188-41fd-b9a3-0c966feabec1}\InProcServer32
    • (Default) = "%Application Data%\{GUID}\n."

手順 7

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_ZACESS.SMQQ」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 7を行う前に以下の手順を実行してください。

  • 「%System%\Winsxs\Backup」フォルダ内の "services.exe" を「%System%」フォルダへ移動。


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