プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

このバックアドア型のマルウェアは、感染コンピュータのシステムのルート(通常C:ドライブ)へのアクセス権の取得を試みる際に利用するユーザ名およびパスワードのリストを備えています。またマルウェアは、コンピュータに別のバックアドア型のマルウェアをインストールします。このマルウェアは、2014年12月のソニー・ピクチャーズへの攻撃に関連しているとされています。

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、作成されたファイルを実行します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 268,579 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2014年12月3日
ペイロード ファイルの作成, システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinsSchMgmt
ImagePath = "{malware path and filename} -k"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinsSchMgmt
Start = "2"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinsSchMgmt
DisplayName = "Windows Schedule Management Service"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinsSchMgmt
ObjectName = "LocalSystem"

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリキーを追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinsSchMgmt
ImagePath = "{malware path and filename} -k"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinsSchMgmt
Start = "2"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinsSchMgmt
DisplayName = "Windows Schedule Management Service"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinsSchMgmt
ObjectName = "LocalSystem"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\WinsSchMgmt
Description = "Windows Schedule Management Service"

作成活動

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • {malware path}\igfxtrayex.exe - detected as BKDR_WIPALL.B
  • %System%\net_ver.dat - contains the following information:
    hostname | IP Address | 2

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

マルウェアは、作成されたファイルを実行します。

その他

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.215.64
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.33.164
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.222.102

マルウェアが作成する以下のファイルは、「BKDR_WIPALL.B」として検出されます。

  • {malware path}\igfxtrayex.exe

マルウェアが作成する以下のファイルには、"hostname | IP Address | 2"の情報が含まれています。

  • %System%\net_ver.dat

マルウェアは、以下のいずれかの引数を受け取ります。

  • -i
  • -k
  • -s

マルウェアは、ユーザ名およびパスワードを利用して共有ネットワークへのログインを試みます。ログインすると、マルウェアは、コンピュータのシステムのルート(通常C:ドライブ)のフォルダへの完全なアクセス権をネットワーク上のすべてのユーザに与えます。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.700
初回 VSAPI パターンバージョン 11.316.07
初回 VSAPI パターンリリース日 2014年12月3日
VSAPI OPR パターンバージョン 11.317.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2014年12月3日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

この「BKDR_WIPALL.A」が作成、あるいは、ダウンロードした以下のファイルを検索し、検索した場合は削除してください。(註:以下のマルウェアもしくはアドウェア等がすでに削除されている場合は、本手順は行う必要はありません。)

    • BKDR_WIPALL.B

手順 4

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 5

このレジストリキーを削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Services
    • WinsSchMgmt

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_WIPALL.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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