プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動, インターネットからのダウンロード

SASFIS」ファミリのマルウェアは、「Eleonore」といった脆弱性利用のキットで改ざんされたWebサイトを閲覧している際にダウンロードされ、コンピュータに侵入することで知られています。また、このマルウェアは、「Facebook」や「iTunes Store」から送信されたメッセージを装ったスパムメールとしてコンピュータに侵入する場合もあります。このスパムメールには、「TROJ_SASFIS.HN」を含むファイル(拡張子ZIP)が添付されています。

このマルウェアは、ポルノサイトを閲覧した際に、コンピュータにダウンロードされる偽セキュリティソフト「FAKEAV」の亜種とも協働することも知られています。SASFISは、単なるダウンローダのようにも見えますが、「Zeus」や「BREDOLAB」などのボットネットの活動に感染コンピュータを加担させます。

SASFISは、2009年のはじめには確認されていました。感染コンピュータは、ボットネット活動に加担させられたり、データ収集の被害を受け、削除が困難となります。

SASFISを背後で悪用するサイバー犯罪者は、「ペイ・パー・インストール(PPI)」や「ペイ・パー・アクセス(PPA)」というビジネスモデルを利用して金銭を得ます。

  • PPIは、依頼に応じて、SASFISに感染したコンピュータにZeusやBREDOLABといった他のマルウェアをダウンロードおよびインストールし、その対価を受けるというビジネスモデルです。

  • PPAは、SASFISの作成者は、SASFISの亜種によってダウンロードされたコンポーネントのコード内に多数のアダルトサイトのリストを組み込んでおいて、SASFISに感染したコンピュータをリスト内のいずれかのアダルトサイトに誘導することでその対価を受けるというビジネスモデルです。

  詳細

メモリ常駐 はい
ペイロード ファイルのダウンロード

インストール

マルウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Profile%\Local Settings\{random file name}.exe

(註:%User Profile% フォルダは、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>"、Windows NTでは、"C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>"、Windows 2000, XP, Server 2003の場合は、"C:\Documents and Settings\<ユーザ名>" です。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "Explorer.exe rundll32.exe {4 random letters}.{3 random letters} {6 random letters]}"

(註:変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

マルウェアは、インストールの過程で以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\11.0\Word\
Security
Level = "4"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Office\11.0\Word\
Security
AccessVBOM = "0"

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SCardSvr = "%User Profile%\Local Settings\{random file name}.exe"

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

  • http://www.google.com/{BLOCKED}mapandtet
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.69.202:443/{5 random letters}.php?id={alphanumeric ID}
  • http://{BLOCKED}.{BLOCKED}.138.100:80/{5 random letters}.php?id={alphanumeric ID}

ハッシュ値情報

マルウェアは、以下のMD5ハッシュ値を含んでいます。

  • 0280c89e03f255141a7d6fc400cfd51e
  • 4b0eb6b90c8dbeeaf5a870b7cdf77d00
  • ccf8b4c5d8fbcf4f16277f871ecf4197
  • eae86cc58b8ef8ad98b7db4dcf01102f

  対応方法

対応検索エンジン: 9.200

トレンドマイクロのお客様:

    最新のバージョン(パターンファイル and エンジン)を導入したセキュリティ対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。検出したファイルはすべて「削除」し、検出したウイルスはすべて「駆除」してください。削除対象となるファイルには、トロイの木馬型不正プログラムやスクリプト系、上書き感染型ウイルス(overwriting virus)、ジョーク・プログラムなど「駆除」できない不正プログラムがあげられ、これらのファイルを検出した場合は、すべて「削除」してください。

インターネットをご利用の皆様:

  • トレンドマイクロの「オンラインスキャン」を使って、あなたの PC がウイルスに侵されていないかどうかを簡単にチェックすることが可能です。オンラインスキャンはあなたのコンピュータの中に不正なプログラムが存在するかどうかをチェックします。
  • 今日、PCやネットワークをセキュリティ上の脅威から守り、安全なIT環境を維持するためには、セキュリティ製品を活用することが最も有効な方法となっています。トレンドマイクロは、一般の個人ユーザだけでなく、企業ユーザやインターネット・サービス・プロバイダ(ISP)向けに、ウイルス対策製品やコンテンツセキュリティ対策をご提供しています。トレンドマイクロの製品・サービスについては、こちらをご参照ください。


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