解析者: Adrian Cofreros   
 更新者 : Abraham Latimer Camba

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows Server 2003, Windows XP (32-bit, 64-bit), Windows Vista (32-bit, 64-bit), Windows 7 (32-bit, 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。

マルウェアは、DLLのプリロードを利用します。このDLLのプリロードは、「Remote Access Tool(RAT)」の1つである「PlugX」によって利用される手法として知られています。

マルウェアは、他のマルウェアまたはグレイウェアに利用されるファイルとして、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、Internet Explorer(IE)のウィンドウを非表示で開きます。 マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

  詳細

ファイルサイズ 61,440 bytes
タイプ DLL
メモリ常駐 はい
発見日 2013年6月6日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, 情報収集, システム情報の収集, キー入力操作情報の記録

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアまたはグレイウェアに利用されるファイルとして、コンピュータに侵入します。

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
GOOGLEBOX SERVER = "{malware path}\vnetlib.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
GOOGLEBOX SERVER = "{malware path}\vnetlib.exe"

バックドア活動

マルウェアは、IEのウィンドウを非表示で開きます。

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Send system information (Lan IP, Wan IP, Computer name, Username, Account Type, OS)
  • Send hardware information (CPU speed, Memory)
  • Manage Files (Search, Download, Upload, Execute, Rename, Delete)
  • Manage Registries (Search, Modify, Delete, Rename, Create)
  • Manage Processes (View, Kill, Suspend, Unload Module)
  • Manage Services (View, Start, Stop, Edit, Install, Uninstall)
  • Manage Devices (View, Enable, Disable, Remove)
  • Manage Windows
  • Relay server
  • View,copy and uninstall applications
  • View active ports
  • Perform a shell command
  • Download and inject remote codes to legitimate processes
  • Log keystrokes and active window
  • Capture screenshots
  • View webcam activity
  • Listen to microphone audio
  • Update, Uninstall, Restart the malware
  • Retrieve cached passwords and hashes

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • http://{BLOCKED}a.{BLOCKED}v.com

その他

マルウェアが自身の不正活動を実行するためには、以下のファイルが必要になります。

  • {malware path}\vmnetlib.exe

IEのウィンドウを非表示で開くと、マルウェアは、このプロセスに自身のコードを組み込みます。このコードは、自身のバックドア活動に関連する情報を含みます。

マルウェアは、同じディレクトリ内に存在する正規のファイル "VMNETLIB.EXE" が実行される度に読み込まれます。

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • システム情報の送信(LANのIPアドレス、WANのIPアドレス、コンピュータ名、ユーザ名、アカウントタイプおよびオペレーティングシステム(OS))
  • ハードウェア情報の送信(CPUスピード、メモリ)
  • ファイルの管理(検索、ダウンロード、アップロード、実行、改称および削除)
  • レジストリの管理(検索、変更、削除、改称、作成)
  • プロセスの管理(表示、終了、休止およびモジュールのアップロード)
  • サービスの管理(表示、開始、終了、編集、インストールおよびアンインストール)
  • デバイスの管理(表示、有効化、無効化および削除)
  • ウィンドウの管理
  • 中継サーバ
  • アプリケーションの表示、コピーおよびアンインストール
  • アクティブなポートの表示
  • シェルコマンドの実行
  • リモートコードのダウンロードおよび正規のプロセスへの挿入
  • キー入力操作情報とアクティブウィンドウの収集
  • スクリーンショットの取得
  • Webカメラでの活動の閲覧
  • マイク音声の傍受
  • マルウェアの更新、アンインストールおよび再起動
  • キャッシュされたパスワードとハッシュの取得

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.972.09
初回 VSAPI パターンリリース日 2013年6月10日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.973.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2013年6月11日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_POISON.BTA」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • GOOGLEBOX SERVER = "{malware path}\vnetlib.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • GOOGLEBOX SERVER = "{malware path}\vnetlib.exe"

手順 5

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_POISON.BTA」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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