解析者: Anthony Joe Melgarejo   

 別名:

VirTool:Win32/CeeInject.gen!ID (Microsoft), Backdoor.Trojan (Symantec), PWS-Zbot.gen.anm (McAfee)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP (32-bit and 64-bit), Windows Server 2003, Windows Vista (32-bit and 64-bit), Windows 7 (32-bit and 64-bit)

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    バックドア型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 Eメールを介したスパム活動

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

マルウェアは、不正リモートユーザからのコマンドを実行し、感染コンピュータを改ざんします。

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

  詳細

ファイルサイズ 57,856 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2012年12月20日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動, URLまたはIPアドレスに接続, ファイルのダウンロード

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアもしくはグレイウェア、または不正リモートユーザによるスパムメールに添付され、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • {All Users' Profile}\svchost.exe
  • {All Users' Profile}\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name}

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
SunJavaUpdateSched = "{All Users' Profile}\svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
Explorer\Run
{random number} = "{All Users' Profile}\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name}"

感染活動

マルウェアは、ワーム活動の機能を備えていません。

バックドア活動

マルウェアは、以下のポートを開き、リモートコマンドを待機します。

  • 8000

マルウェアは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • Download a .EXE file from C&C server and save it as %User Temp%\{random number}.exe
  • Download a .DLL file from C&C server and save it in the folder {All Users' Profile}\ms{random number}.dll and loads it
  • Start a process
  • Uninstall itself
  • Remote command prompt

(註:%User Temp%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Temp"、Windows NT の場合、"C:\Profiles\<ユーザー名>\TEMP"、Windows 2000、XP、Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\TEMP" です。)

情報漏えい

マルウェアは、情報収集する機能を備えていません。

その他

マルウェアが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • コマンド&コントロール(C&C)サーバからEXEファイルをダウンロードし、以下として保存する。
    • %User Temp%\{random number}.exe
  • C&CサーバからDLLファイルをダウンロードおよび以下のようにフォルダに保存し、読み込む。
    • {All Users' Profile}\ms{random number}.dll
  • プロセスの開始
  • 自身のアンインストール
  • リモートコマンドプロンプト

作成されるコピーの「{extension name}」は、以下のいずれかとなります。

  • bat
  • cmd
  • com
  • exe
  • pif
  • scr

マルウェアは、ルートキット機能を備えていません。

マルウェアは、脆弱性を利用した感染活動を行いません。

  対応方法

対応検索エンジン: 9.300
初回 VSAPI パターンバージョン 9.610.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2012年12月22日
VSAPI OPR パターンバージョン 9.611.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2012年12月23日

手順 1

Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアのパス名およびファイル名を確認します。
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用いてウイルス検索を実行してください。「BKDR_ANDROM.MCT」で検出したパス名およびファイル名を確認し、メモ等をとってください。

手順 3

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 4

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • SunJavaUpdateSched = "{All Users' Profile}\svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\Explorer\Run
    • {random number} = "{All Users' Profile}\Local Settings\Temp\ms{random characters}.{extension name}"

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\{random number}.exe
  • {All Users' Profile}\ms{random number}.dll

手順 6

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「BKDR_ANDROM.MCT」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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