解析者: Erika Bianca Mendoza   

 別名:

FraudTool.Win32.PrivacyCenter.ek!a (GFI-Sunbelt); PAK:PE_Patch (Kaspersky); PUA.Packed.ASPack (ClamAV)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。その理由として、マルウェアは、Webサイトに有害なコードを挿入する「SQLインジェクション攻撃」によってコンピュータに侵入する点が挙げられます。その結果ユーザを不正なWebサイトへ誘導、このマルウェアをダウンロードするよう促します。

マルウェアは、正規のセキュリティソフトを装い、感染を通知する偽の警告を表示します。

マルウェアは、ユーザの手動インストールにより、コンピュータに侵入します。

マルウェアは、特定のWebサイトにアクセスします。これにより、不正リモートユーザにマルウェアのインストールが知らされます。また、不正なファイルがダウンロードされます。この結果、感染コンピュータは、さらなる他の脅威にさらされることとなります。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェアは、偽のセキュリティ製品をインストールします。 マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

  詳細

ファイルサイズ 2,312,192 bytes
タイプ EXE
ファイル圧縮 ASProtect
メモリ常駐 はい
発見日 2011年3月31日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, プロセスの強制終了

侵入方法

マルウェアは、ユーザの手動インストールにより、コンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %Application Data%\Microsoft\{6 random characters}.exe

(註:%Application Data%フォルダは、 Windows 2000、XP、Server 2003 の場合 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" 、 Windows NTの場合 "C:\WINNT\Profiles\<ユーザ名>\Application Data"、Windows 98 および MEの場合、"C:\Windows\Profiles\<ユーザ名>\Application Data" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "%Application Data%\Microsoft\{6 random characters}.exe"

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
EnableLUA = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\policies\
system
ConsentPromptBehaviorUser = "0"

プロセスの終了

マルウェアは、感染コンピュータ上で以下のプロセスが常駐されていることを確認した場合、そのプロセスを終了します。

  • taskmgr.exe
  • procexp.exe
  • regedit.exe
  • msseces.exe
  • msascui.exe

ダウンロード活動

マルウェアは、以下の不正Webサイトにアクセスします。

  • http://{BLOCKED}om/soft-usage/favicon.ico?0={value}&1={username}&2=i-s&3={value}&4={value}&5={value}&6={value}&7={value}&8={value}

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

偽セキュリティソフト型不正プログラムによる不正活動

マルウェアは、偽のセキュリティ製品をインストールします。

マルウェアは、ユーザの感染を通知する偽の警告を表示します。また、感染したコンピュータの偽のスキャン結果を表示します。スキャンが完了すると、ユーザに製品の購入を要求します。ユーザが偽の製品を購入しようとすると、ユーザを特定のWebサイトに誘導してクレジットカード番号といった個人情報を要求します。

マルウェアは、以下のWebサイトに誘導する改ざんされたWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることにより、コンピュータに侵入します。

  • http://{BLOCKED}irus-9667.co.cc/scan1b/237/freesystemscan.exe

マルウェアは、正規のセキュリティソフトを装い、感染を通知する偽の警告を表示します。

そして以下のようにインストールを促します。

再起動すると、マルウェアは、以下のGraphical User Interface(GUI)を表示し、コンピュータをスキャンするよう装います。

マルウェアは、ユーザが他のアプリケーションを実行しようとすると、以下の警告を表示し、実行を妨げます。

ユーザは、セキュリティソフトの購入およびマルウェアの駆除に同意すると、以下のページに誘導されます。

マルウェアは、以下のWebサイトへ収集した情報を送信します。

  • {BLOCKED}oreincs.com/237/47/form/

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、「システムの復元」を無効にします。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\
CurrentVersion\SystemRestore
DisableSR = "1"

また、マルウェアは、以下のレジストリ値を追加し、セキュリティに関連するプロセスの実行を妨げます。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\
CurrentVersion\Image File Execution Options\afwserv.exe
Debugger = "svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\
CurrentVersion\Image File Execution Options\avastsvc.exe
Debugger = "svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\
CurrentVersion\Image File Execution Options\avastui.exe
Debugger = "svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\
CurrentVersion\Image File Execution Options\egui.exe
Debugger = "svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\
CurrentVersion\Image File Execution Options\ekrn.exe
Debugger = "svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\
CurrentVersion\Image File Execution Options\msascui.exe
Debugger = "svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\
CurrentVersion\Image File Execution Options\msmpeng.exe
Debugger = "svchost.exe"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\
CurrentVersion\Image File Execution Options\msseces.exe
Debugger = "svchost.exe"

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
VSAPI OPR パターンバージョン 7.943.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年4月1日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

Windowsをセーフモードで再起動します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Shell = "%Application Data%\Microsoft\{6 random characters}.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • EnableLUA = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • ConsentPromptBehaviorAdmin = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows\CurrentVersion\policies\system
    • ConsentPromptBehaviorUser = "0"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\SystemRestore
    • DisableSR = "1"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\afwserv.exe
    • Debugger = "svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\avastsvc.exe
    • Debugger = "svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\avastui.exe
    • Debugger = "svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\egui.exe
    • Debugger = "svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\ekrn.exe
    • Debugger = "svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\msascui.exe
    • Debugger = "svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\msmpeng.exe
    • Debugger = "svchost.exe"
  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Image File Execution Options\msseces.exe
    • Debugger = "svchost.exe"

手順 4

コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「TROJ_FAKEAV.BBK」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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