Ransom:Win32/BadRabbit (MICROSOFT); W32/Diskcoder.D!tr.ransom (FORTINET)
Windows
トレンドマイクロは、このマルウェアをNoteworthy(要注意)に分類しました。
「Bad Rabbit」として知られるこのランサムウェアは、ウクライナおよびロシアの有名企業のネットワークに拡散したと報道されました。このランサムウェアは、ネットワーク共有を介して拡散してました。また感染コンピュータの「マスター・ブート・レコード(MBR)」を改変します。
マルウェアは、特定のファイル拡張子を持つファイルを暗号化します。
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
侵入方法
マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。
インストール
マルウェアは、以下のファイルを作成します。
(註:%All Users Profile%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常、"C:\Documents and Settings\All Users”、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\ProgramData” です。.. %Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.. %Desktop%フォルダは、Windows 2000、XP および Server 2003 の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Desktop"、Windows Vista 、 7 、8、8.1 、Server 2008 および Server 2012の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\Desktop" です。.)
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)
他のシステム変更
マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\cscc
DependOnService = "FltMgr"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\cscc
DisplayName = "Windows Client Side Caching DDriver"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\cscc
ErrorControl = 3
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\cscc
Group = "Filter"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\cscc
ImagePath = "cscc.dat"
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\cscc
Start = 0
HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
services\cscc
Type = 1
情報漏えい
マルウェアは、以下の情報を収集します。
ランサムウェアの不正活動
マルウェアは、以下の文字列を含むファイルを暗号化します。
マルウェアは、ファイルパスに以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。
マルウェアは、以下のファイルを作成し実行します。このファイルは、後に削除されます。
マルウェアは、以下の情報を収集します。
その他
マルウェアは以下を実行します。
注意
このランサムウェアは、「Readme.txt」という身代金要求文書を作成します。身代金要求文書には、以下が含まれます。
システムを再起動すると、以下のメッセージが表示されます。
"DECRYPT.lnk" をクリックすると、以下のウィンドウが表示されます。
そして、身代金支払いサイトにアクセスすると、以下の情報が表示されます。
手順 1
Windows XP、Windows Vista および Windows 7 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。
手順 2
このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。
手順 3
Master Boot Record(MBR)を修復します。
Master Boot Record(MBR)の修復:
• Windows 2000、XP および Server 2003 の場合:
• Windows Vista および 7、Windows Server 2008の場合:
• Windows 8、8.1、Server 2012 の場合:
手順 4
Windowsをセーフモードで再起動します。
手順 5
不明なレジストリキーを削除します。
警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。
手順 6
以下のファイルを検索し削除します。
手順 7
コンピュータを通常モードで再起動し、最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、「RANSOM_BADRABBIT.A」と検出したファイルの検索を実行してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。
手順 9
最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「RANSOM_BADRABBIT.A」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。