解析者: Cris Nowell Pantanilla   

 別名:

Trojan:Win32/Emotet (Microsoft), Trojan.Win32.Agent.nfaoru (Kaspersky)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    トロイの木馬型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    はい

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。 ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

マルウェア マルウェアは、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 181,760 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2017年7月27日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下として自身のコピーを作成し、実行します。

  • %System%\dcomevent.exe
  • %AppLocalData%\Microsoft\Windows\dcomevent.exe

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

自動実行方法

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Run
dcomevent = "%AppLocalData%\Microsoft\Windows\dcomevent.exe"

ダウンロード活動

マルウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正なファイルをダウンロードして実行します。

  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.145.224
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.212.79:443
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.50.32
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.175.211
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.38.121
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.192.45
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.107.173
  • {BLOCKED}.{BLOCKED}.245.164:443

マルウェアは、ダウンロードしたファイルを実行します。

ただし、情報公開日現在、このWebサイトにはアクセスできません。

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • It drops the following copy of itself in 64-bit systems:
    • %Windows%\SysWOW64\{string 1}{string 2}.exe
        where {string} is a combination of any of the following strings:
        • agent
        • app
        • audio
        • bio
        • bits
        • cache
        • card
        • cart
        • cert
        • com
        • crypt
        • dcom
        • defrag
        • device
        • dhcp
        • dns
        • event
        • evt
        • flt
        • gdi
        • group
        • help
        • home
        • host
        • info
        • iso
        • launch
        • log
        • logon
        • lookup
        • man
        • math
        • mgmt
        • msi
        • ncb
        • net
        • nv
        • nvidia
        • proc
        • prop
        • prov
        • provider
        • reg
        • rpc
        • screen
        • search
        • sec
        • server
        • service
        • shed
        • shedule
        • spec
        • srv
        • storage
        • svc
        • sys
        • system
        • task
        • time
        • video
        • view
        • win
        • window
        • wlan
        • wmi

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

マルウェア は、自身(コンピュータに侵入して最初に自身のコピーを作成した マルウェア )を削除します。

<補足>

マルウェアは、以下を実行します。

  • 64ビットのコンピュータ内に以下の自身のコピーを作成します。
    • %Windows%\SysWOW64\{文字列 1}{文字列 2}.exe
        上記の{文字列}には、以下のいずれかの文字列の組み合わせが当てはまります。
        • agent
        • app
        • audio
        • bio
        • bits
        • cache
        • card
        • cart
        • cert
        • com
        • crypt
        • dcom
        • defrag
        • device
        • dhcp
        • dns
        • event
        • evt
        • flt
        • gdi
        • group
        • help
        • home
        • host
        • info
        • iso
        • launch
        • log
        • logon
        • lookup
        • man
        • math
        • mgmt
        • msi
        • ncb
        • net
        • nv
        • nvidia
        • proc
        • prop
        • prov
        • provider
        • reg
        • rpc
        • screen
        • search
        • sec
        • server
        • service
        • shed
        • shedule
        • spec
        • srv
        • storage
        • svc
        • sys
        • system
        • task
        • time
        • video
        • view
        • win
        • window
        • wlan
        • wmi

(註:%Windows%フォルダは、Windowsが利用するフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows" です。.)

  対応方法

対応検索エンジン: 9.850
初回 VSAPI パターンバージョン 13.558.02
初回 VSAPI パターンリリース日 2017年7月27日
VSAPI OPR パターンバージョン 13.559.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2017年7月28日

手順 1

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

「TROJ_TRICKBOT.END」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

 
  • In HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Run
    • dcomevent = "%AppLocalData%\Microsoft\Windows\dcomevent.exe"

手順 4

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TROJ_TRICKBOT.END」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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