TROJ_DROPPER.QVA

マルウェアは、他の不正プログラムに作成され、コンピュータに侵入します。

侵入方法

マルウェアは、以下の不正プログラムに作成され、コンピュータに侵入します。

• TROJ_TARODRP.SM

他のシステム変更

マルウェアは、インストールの過程で、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\Session Manager
PendingFileRenameOperations = \??\C:\WINDOWS\ntshrui.dll

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Control\Session Manager
AllowProtectedRenames = 1

その他

マルウェアは、現在のユーザが感染コンピュータの管理者権限を持っているかを確認します。ユーザが管理者権限を持っていない場合、マルウェアは、以下のレジストリから値である "Startup" のデータを得ることでコンピュータの＜startup＞フォルダを確認します。

• HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\Windows\CurrentVersion\Explorer\Shell Folders

マルウェアは、以下のプロセスが実行中であるかを確認します。

• %User Profile%\Start Menu\Programs\Startup\Adobe_u.exe

（註：%User Profile%は、通常、Windows 2000, XP, Server 2003 の場合、"C:\Documents and Settings\＜ユーザ名＞" です。）

上記で確認したプロセス "Adobe_u.exe" が実行中の場合、マルウェアは、以下のようにファイルを作成します。

• User Profile%\netui0.dll - detected as BKDR_GOLPECO.A

作成されたファイルは、以下のプロセスに組み込まれ、システムのプロセスに常駐します。

• explorer.exe

上記で確認したプロセスが実行中でない場合、マルウェアは、以下のように自身のコピーを作成します。

• %User Profile%\Start Menu\Programs\Startup\Adobe_u.exe

その後、マルウェアは、以下のコマンドを実行し、実行中のファイルを削除します。

• %User Profile%\Start Menu\Programs\Startup\Adobe_u.exe –s ＜実行した不正プログラムのファイル名＞

ユーザがコンピュータの管理者権限を持っている場合、マルウェアは、以下のレジストリキーの存在を確認します。

• HKEY_Local_Machine\Software\Jiangmin

マルウェアは、以下のようにファイルを作成します。

• %User Profile%\ntshrui.dll - copy of netui0.dll, detected as BKDR_GOLPECO.A

マルウェアは、通常のファイル "%System%\ntshrui.dll" のタイムスタンプを用いて、作成したファイルのタイムスタンプを設定します。

（註：%System%は Windows の種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows 2000 の場合、"C:\WINNT\System32"、Windows XP、Server 2003の場合、"C:\Windows\System32" です。）

マルウェアは、以下のレジストリキーを追加します。

• HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\??\C:\Documents and Settings\WinXP\ntshrui.dll
• HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\Control\Session Manager\??\C:\Documents and Settings\WINDOWS\ntshrui.dll

マルウェアは、%Windows%に自身のコンポーネントファイルをコピーすることにより、上記で追加したレジストリキーが、Windows起動時にこのコンポーネントファイルを通常のシステムファイルとして読み込むようにします。

（註：%Windows%は、通常、"C:\WINNT" または "C:\Windows" となります。）