解析者: Bren Matthew Ebriega   

 別名:

Ransom:Win32/Crystalcrypt.A (MICROSOFT); HEUR:Trojan-Ransom.MSIL.Agent.gen (KASPERSKY)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    身代金要求型不正プログラム(ランサムウェア)

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

特定のフォルダ内のファイルを暗号化します。 身代金要求文書のファイルを作成します。

  詳細

ファイルサイズ 216,064 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 なし
発見日 2019年10月9日
ペイロード URLまたはIPアドレスに接続, ファイルの暗号化, 画像の表示, システム情報の収集

侵入方法

マルウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

情報漏えい

マルウェアは、以下の情報を収集します。

  • Username
  • OS Version
  • Hardware ID

情報収集

マルウェアは、HTTPポスト を介して、収集した情報を以下のURLに送信します。

  • http://arizonacode.{BLOCKED}d.net/rnsm/add.php?type=add&data=InfinityCrypt|{Username}|{Encryption Key}|{OS Version}|{Hardware ID}|{Number of Encrypted Files}

その他

マルウェアは、以下を実行します。

  • Due to an error encountered when it is sending the stolen data, it will not be able to perform its ransom note dropping routine.
  • It shows the following window after encryption if its information theft routine is successful:

ランサムウェアの不正活動

マルウェアは、以下のディレクトリ内で確認されたファイルを暗号化します。

  • {Drive Letter except C}:\
  • %Public%\Music
  • %Public%\Pictures
  • %Public%\Videos
  • %Public%\Documents
  • %User Profile%\Music
  • %User Profile%\Pictures
  • %User Profile%\Videos
  • %User Profile%\Documents
  • %User Profile%\Downloads
  • %User Profile%\OneDrive
  • %Common Programs%
  • %Programs%
  • %Program Files%\Common Files
  • %Program Files%

(註:%Public%フォルダは、すべてのユーザ共通のファイルまたはフォルダのリポジトリとして機能するフォルダです。Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\Users\Public" です。. %User Profile%フォルダは、現在ログオンしているユーザのプロファイルフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>" です。. %Common Programs%フォルダは、共通プログラムグループが含まれるフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Documents and Settings\All Users\Start Menu\Programs" です。また、Windows Vista、7、8の場合、通常 "C:\ProgramData\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs" です。. %Programs%フォルダは、ユーザのプログラムグループが含まれるフォルダです。Windows 2000、XP、Server 2003の場合、通常 "C:\Windows\Start Menu\Programs" または "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Start Menu\Programs" です。または、Windows Vista、7、8の場合、"C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming\Microsoft\Windows\Start Menu\Programs" です。. %Program Files%フォルダは、デフォルトのプログラムファイルフォルダです。C:\Program Files in Windows 2000(32-bit)、Server 2003(32-bit)、XP、Vista(64-bit)、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files"です。また、Windows XP(64-bit)、Vista(64-bit)、7(64-bit)、8(64-bit)、8.1(64-bit)、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Program Files(x86)" です。)

マルウェアは、ファイル名に以下の文字列を含むファイルの暗号化はしません。

  • .lnk
  • desktop.ini

マルウェアは、暗号化されたファイルのファイル名に以下の拡張子を追加します。

  • .{Hardware ID}

マルウェアが作成する以下のファイルは、脅迫状です。

  • %Desktop%\InfinityLock_Recover_Instructions.txt
  • %Desktop%\InfinityLock_UniqeID.txt
  • %Desktop%\InfinityLock_Recover_Instructions.png

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 16.518.06
初回 VSAPI パターンリリース日 2021年2月4日
VSAPI OPR パターンバージョン 16.519.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2021年2月5日

手順 1

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 3

「Ransom.MSIL.INFINITYLOCK.B」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 4

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性の場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。  
  • %Desktop%\InfinityLock_Recover_Instructions.txt
  • %Desktop%\InfinityLock_UniqeID.txt
  • %Desktop%\InfinityLock_Recover_Instructions.png

手順 5

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「Ransom.MSIL.INFINITYLOCK.B」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。

手順 6

暗号化されたファイルをバックアップから復元します。


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