HELOAG

「HELOAG」は、バックドア機能を備えるファミリです。2010年に注目され、2つの特定のサイトからダウンロードされるファイルとしてコンピュータに侵入します。

「HELOAG」は、サーバへ接続し、サーバからのコマンドを実行します。また、サーバによって与えられた異なるIPアドレスへアクセスします。

インストール

マルウェアは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

• %Windows%\ThunderUpdate.exe
• %Windows%\csrse.exe
• %Windows%\conme.exe

(註：%Windows%はWindowsの種類とインストール時の設定などにより異なります。標準設定では、Windows9x、Me、XP、Server 2003の場合、"C:\Window"、WindowsNT および 2000の場合、"C:\WINNT" です。)

自動実行方法

マルウェアは、自身をシステムサービスとして登録し、Windows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Enum\Root\LEGACY_SSDT_TOOL\
0000
Service = "SSDT_TOOL"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SSDT_TOOL
ImagePath = "\??\{malware path}\SSDT_TOOL.sys"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SSDT_TOOL
DisplayName = "SSDT_TOOL"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SSDT_TOOL\Security
Security = "{hex values}"

HKEY_LOCAL_MACHINE\SYSTEM\CurrentControlSet\
Services\SSDT_TOOL\Enum
0 = "Root\LEGACY_SSDT_TOOL\0000"

マルウェアは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "Explorer.exe %Windows%\ThunderUpdate.exe"

(註：変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "Explorer.exe %Windows%\csrse.exe"

(註：変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Shell = "Explorer.exe %Windows%\conme.exe asds"

(註：変更前の上記レジストリ値は、「Explorer.exe」となります。)

他のシステム変更

マルウェアは、以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_CURRENT_USER\Software\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced
ShowSuperHidden = "0"

マルウェアは、以下のレジストリ値を変更します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows\CurrentVersion\Explorer\
Advanced\Folder\SuperHidden
UncheckedValue = "0"

(註：変更前の上記レジストリ値は、「1」となります。)

その他

マルウェアは、以下の不正なWebサイトにアクセスします。

• cnc{BLOCKED}e.ln.cn
• {BLOCKED}.{BLOCKED}.130.247
• http://www.{BLOCKED}m.com/reques0.asp?kind=020&mac={data}&key={random}