解析者: Denisse Camille Layco   

 別名:

HEUR:Trojan-Banker.Win32.IcedID.gen(KASPERSKY); a variant of Win32/Kryptik.HGXD trojan(NOD32)

 プラットフォーム:

Windows

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:
 情報漏えい:

  • マルウェアタイプ:
    スパイウェア/情報窃取型

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
     

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 インターネットからのダウンロード, 他のマルウェアからの作成

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

  詳細

ファイルサイズ 402,432 bytes
メモリ常駐 はい
発見日 2020年10月21日
ペイロード ファイルの作成, ファイルの削除, URLまたはIPアドレスに接続

侵入方法

スパイウェアは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

スパイウェアは、以下のファイルを作成します。

  • %User Temp%\Cab{random}.tmp
  • %User Temp%\Tar{random}.tmp
  • %AppDataLocal%\{GUID}\izsiac.png
  • %Application Data%\{5-7 Random Characters}\{Random}.dll → modified copy

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。. %AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、以下のプロセスを追加します。

  • %System%\msiexec.exe /i {Random 6 characters}.msi → injects malicious code

(註:%System%フォルダは、システムフォルダで、いずれのオペレーティングシステム(OS)でも通常、"C:\Windows\System32" です。.)

スパイウェアは、以下のフォルダを作成します。

  • %AppDataLocal%\{GUID}
  • %Application Data%\{5-7 Random Characters}

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。. %Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

スパイウェアは、実行後、自身を削除します。

スパイウェアは、以下の Mutex を作成し、メモリ上で自身の重複実行を避けます。

  • Global\{GUID}

他のシステム変更

スパイウェアは、以下のファイルを削除します。

  • %User Temp%\Cab{random}.tmp
  • %User Temp%\Tar{random}.tmp

(註:%User Temp%フォルダは、現在ログオンしているユーザの一時フォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザー名>\Local Settings\Temp"です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local\Temp" です。)

バックドア活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスし、不正リモートユーザからのコマンドを送受信します。

  • https://{BLOCKED}osuede.club/audio/?z={Base64 Encoded Information}
    • When decoded, the sent information is in the following format:
      {String 1}{String 2}{String 3}
    • Where:
      • String 1 - Data that is present in all requests:
        • a={Downloader ID}&b={Bot ID}&c={ICEDID main module version}&d={The integer value that the main module obtains from the downloader}&e={Request type, 1: registration, 0: a regular request}&u={Time Stamp}
      • String 2 - Data that only has to be present on the first connection:
        • &j={Mac Address}&m={Computer Name}&p={Domain}&k={integer value}&n={An integer value that contains information about the launch on a virtual machine}&o={OS Information}&l={Username}&w={integer value obtained from SID}
      • String 3 - Optional data and only included when a value is found:
        • &q={Downloader Version}&r={Sys config checksum}&s={Main config checksum}&t={C&C list checksum}&h={The string value obtained from the downloader and marks as pgid}&i={The string value obtained from the downloader and marks as gid}&v={GetLastError vallue when opening the downloader file}

ダウンロード活動

スパイウェアは、以下のWebサイトにアクセスして自身のコンポーネントファイルをダウンロードします。

  • {BLOCKED}osuede.club/image/?id={015AF478E393B679CC010000FC000340000010}
  • {BLOCKED}ueded.top/image/?id={015AF478E393B679CC010000FC000340000010}

スパイウェアは、以下のファイル名でダウンロードしたファイルを保存します。

  • %AppDataLocal%\{Random}\izsiac.png

(註:%AppDataLocal%フォルダは、ローカルアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Local" です。)

情報漏えい

スパイウェアは、以下の情報を収集します。

  • Username
  • Computer Name
  • Domain
  • OS Information
  • MAC Address

その他

以下のスケジュールされたタスクを追加します:

  • Task Name: {GUID}
    • Task Trigger: At every logon
    • Task Action: Start a program
    • Details:regsvr32.exe /s "%Application Data%\{5-7 Random Characters}\{Random}.dll"

(註:%Application Data%フォルダは、現在ログオンしているユーザのアプリケーションデータフォルダです。Windows 2000(32-bit)、XP、Server 2003(32-bit)の場合、通常 "C:\Documents and Settings\<ユーザ名>\Local Settings\Application Data" です。また、Windows Vista、7、8、8.1、2008(64-bit)、2012(64-bit)、10(64-bit)の場合、通常 "C:\Users\<ユーザ名>\AppData\Roaming" です。)

  対応方法

対応検索エンジン: 9.800
初回 VSAPI パターンバージョン 16.302.04
初回 VSAPI パターンリリース日 2020年10月22日
VSAPI OPR パターンバージョン 16.303.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2020年10月23日

手順 1

トレンドマイクロの機械学習型検索は、マルウェアの存在を示す兆候が確認された時点で検出し、マルウェアが実行される前にブロックします。機械学習型検索が有効になっている場合、弊社のウイルス対策製品はこのマルウェアを以下の機械学習型検出名として検出します。

    TSPY.Win32.TRX.XXPE50FFF037E0002

手順 2

Windows 7、Windows 8、Windows 8.1、および Windows 10 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 3

このマルウェアもしくはアドウェア等の実行により、手順中に記載されたすべてのファイル、フォルダおよびレジストリキーや値がコンピュータにインストールされるとは限りません。インストールが不完全である場合の他、オペレーティングシステム(OS)の条件によりインストールがされない場合が考えられます。手順中に記載されたファイル/フォルダ/レジストリ情報が確認されない場合、該当の手順の操作は不要ですので、次の手順に進んでください。

手順 4

「TrojanSpy.Win32.ICEDID.BP」で検出したファイル名を確認し、そのファイルを終了します。

[ 詳細 ]

  • すべての実行中プロセスが、Windows のタスクマネージャに表示されない場合があります。この場合、"Process Explorer" などのツールを使用しマルウェアのファイルを終了してください。"Process Explorer" については、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルが、Windows のタスクマネージャまたは "Process Explorer" に表示されるものの、削除できない場合があります。この場合、コンピュータをセーフモードで再起動してください。
    セーフモードについては、こちらをご参照下さい。
  • 検出ファイルがタスクマネージャ上で表示されない場合、次の手順にお進みください。

手順 5

以下のファイルを検索し削除します。

[ 詳細 ]
コンポーネントファイルが隠しファイル属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %User Temp%\Cab{random}.tmp
  • %User Temp%\Tar{random}.tmp
  • %AppDataLocal%\{GUID}\izsiac.png
  • %Application Data%\{5-7 Random Characters}\{Random}.dll

手順 6

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %AppDataLocal%\{GUID}
  • %Application Data%\{5-7 Random Characters}

手順 7

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「TrojanSpy.Win32.ICEDID.BP」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


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