自動実行機能

「自動実行機能」とは、Microsoftが、Windows 95から搭載したオペレーティングシステム(OS)固有機能の1つである。この機能により、コンピュータに接続された各種ストレージドライブやその他のメディア内に保存されたプログラムをWindows Exploreにより自動的に実行させることが可能となる。このコマンドは、アプリケーションのルート上で設定されているため、ユーザが編集することはできない。ただし、別のWindows関連機能である「自動再生機能」を選択することで、この自動実行機能を使用しないというオプションも可能である。「自動実行機能」および「自動再生機能」のどちらの場合も、テキストファイルの "autorun.inf" が、インストールファイルのような特定のアプリケーションを起動させる際に利用されるため、このファイルはボリュームやストレージドライブの直下に保存されている。サイバー犯罪者は、ワーム型マルウェアの感染活動に際してこの機能を悪用する。アジア太平洋地域で流行している「WORM_AUTORUN」がその典型であり、USBドライブやハードドライブ、フラッシュドライブ、マッピングされたドライブなどを利用して感染活動を行い、駆除も困難である。この「AUTORUN」ファミリとしては、「WORM_SOHANAD」、「WORM_SILLY」、「PE_SALITY」、「WORM_VB」、「WORM_DOWNAD(別名:Conficker)」などがあげられる。