持続的標的型攻撃

「標的型持続的攻撃」とは、標的型攻撃の脅威の中でも特に、選定した標的に対して攻撃者が執拗な追跡や改ざんを企てることで侵入・潜伏を試みる攻撃のことである。多くの場合、「キャンペーン」と呼ばれる作戦活動の中で遂行され、この「キャンペーン」とは、長期に及んで失敗や成功を繰り返しながら、標的とするネットワーク内へ攻撃者が侵入・潜伏しようとする一連の活動のことを指す。このため、「標的型持続的攻撃」は、孤立した一事例というよりも、複数の事例から構成される攻撃というべきであろう。通常、ここで使用されるマルウェアは、主に攻撃のツールとしての役割を担っており、実際の脅威自体は、むしろ、被害者側の対応策を応じて手口を絶えず巧妙化させて攻撃を遂行する攻撃者の存在自体にあるといえる。