解析者: kathleenno   

 別名:

Backdoor.Trojan (Symantec); VirTool:Win32/DelfInject.gen!J (Microsoft); Worm.Win32.AutoRun.fqs (Kaspersky); BackDoor-DOQ.gen.e (Mcafee); W32/AutoRun.DJ.worm (Panda)

 プラットフォーム:

Windows 2000, Windows XP, Windows Server 2003

 危険度:
 ダメージ度:
 感染力:
 感染確認数:

  • マルウェアタイプ:
    ワーム

  • 破壊活動の有無:
    なし

  • 暗号化:
    なし

  • 感染報告の有無 :
    はい

  概要

感染経路 リムーバブルドライブを介した感染活動, ピアツーピア(P2P)ネットワークを介した感染活動, インスタントメッセンジャ(IM)を介した感染活動

感染経路:リムーバブルドライブを介した感染活動、ピアツーピア(P2P)ネットワークを介した感染活動、インスタントメッセンジャ(IM)を介した感染活動

ワームは、ピアツーピア(P2P)の共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。 ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。 ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

ワームは、ランダムにポートを開き、不正リモートユーザが感染コンピュータに接続できるようにします。接続されると、不正リモートユーザは、感染コンピュータ上でのコマンド実行が可能となります。 ワームは、不正リモートユーザからリモートで受信する特定のコマンドを実行します。これにより、感染コンピュータおよび同コンピュータ上の情報は危険にさらされることとなります。

ワームは、特定のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  詳細

ファイルサイズ 132,924 bytes
タイプ EXE
メモリ常駐 はい
発見日 2011年6月15日
ペイロード システムセキュリティへの感染活動

侵入方法

ワームは、P2Pの共有フォルダを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、リムーバブルドライブを介してコンピュータに侵入します。

ワームは、他のマルウェアに作成されるか、悪意あるWebサイトからユーザが誤ってダウンロードすることによりコンピュータに侵入します。

インストール

ワームは、感染したコンピュータ内に以下のように自身のコピーを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\svchost.exe

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下の無害なファイルを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\{SID}\Desktop.ini

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のフォルダを作成します。

  • %System Root%\RECYCLER\{SID}

(註:%System Root%は、標準設定では "C:" です。また、オペレーティングシステムが存在する場所です。)

ワームは、以下のプロセスに自身を組み込み、システムのプロセスに常駐します。

  • explorer.exe

自動実行方法

ワームは、自身のコピーがWindows起動時に自動実行されるよう以下のレジストリ値を追加します。

HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\
Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
Taskman = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\svchost.exe"

感染活動

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に以下のフォルダを作成します。

  • nvda

ワームは、すべてのリムーバブルドライブ内に自身のコピーを作成します。

ワームは、ユーザが感染コンピュータ上のドライブへアクセスすると自身のコピーが自動実行するように、"AUTORUN.INF" を作成します。

上記INFファイルには、以下の文字列が含まれています。

[AutoRun]
shellexecute="nvda\nvda.exe"
UseAutoPlay=1

バックドア活動

ワームは、ランダムにポートを開き、不正リモートユーザが感染コンピュータ上にアクセスするのを可能にします。接続されると、不正リモートユーザは、感染コンピュータ上でコマンドを実行します。

ワームは、不正リモートユーザからの以下のコマンドを実行します。

  • download files or updates of itself
  • launch SYN flood
  • propagate via MSN messenger by sending messages containing a link where a copy of itself may be downloaded
  • propagate itself via peer-to-peer networks

その他

ワームは、以下のWebサイトにアクセスし、情報を送受信します。

  • mail.{BLOCKED}espace.org
  • {BLOCKED}mania.biz
  • {BLOCKED}mailer-list.com

ワームは、インスタントメッセンジャ「MSNメッセンジャー」を介した感染活動を行います。このメッセージは、このワームのコピーがダウンロードされるリンクを含んいます。

また、ワームは、以下のP2Pネットワークを介して感染活動を行います。

  • Ares
  • BearShare
  • DC++
  • eMule
  • iMesh
  • Kazaa
  • Limewire
  • Shareaza

ワームが実行するコマンドは、以下のとおりです。

  • ファイルのダウンロードおよび自身の更新
  • SYN フラッド攻撃の実行
  • 自身のコピーがダウンロードされるリンクを含むMSNメッセンジャーのメッセージの送信
  • P2Pネットワークを介した感染活動

  対応方法

対応検索エンジン: 8.900
初回 VSAPI パターンバージョン 8.226.10
初回 VSAPI パターンリリース日 2011年6月15日
VSAPI OPR パターンバージョン 8.227.00
VSAPI OPR パターンリリース日 2011年6月15日

手順 1

Windows XP および Windows Server 2003 のユーザは、コンピュータからマルウェアもしくはアドウェア等を完全に削除するために、ウイルス検索の実行前には必ず「システムの復元」を無効にしてください。

手順 2

スタートアップディスク、または、回復コンソールを用いて、「WORM_PALEVO.ASC」として検出されたファイルを確認し削除します。

[ 詳細 ]

手順 3

このレジストリ値を削除します。

[ 詳細 ]

警告:レジストリはWindowsの構成情報が格納されているデータベースであり、レジストリの編集内容に問題があると、システムが正常に動作しなくなる場合があります。
レジストリの編集はお客様の責任で行っていただくようお願いいたします。弊社ではレジストリの編集による如何なる問題に対しても補償いたしかねます。
レジストリの編集前にこちらをご参照ください。

  • In HKEY_LOCAL_MACHINE\SOFTWARE\Microsoft\Windows NT\CurrentVersion\Winlogon
    • Taskman = "%System Root%\RECYCLER\{SID}\svchost.exe"

手順 4

以下のフォルダを検索し削除します。

[ 詳細 ]
フォルダが隠しフォルダ属性に設定されている場合があります。[詳細設定オプション]をクリックし、[隠しファイルとフォルダの検索]のチェックボックスをオンにし、検索結果に隠しファイルとフォルダが含まれるようにしてください。
  • %System Root%\RECYCLER\{SID}
  • nvda

手順 5

「WORM_PALEVO.ASC」が作成した AUTORUN.INF を検索し削除します。このファイルには、以下の文字列が含まれています。

[ 詳細 ]
[AutoRun]
shellexecute=nvda\nvda.exe
UseAutoPlay=1

手順 6

最新のバージョン(エンジン、パターンファイル)を導入したウイルス対策製品を用い、ウイルス検索を実行してください。「WORM_PALEVO.ASC」と検出したファイルはすべて削除してください。 検出されたファイルが、弊社ウイルス対策製品により既に駆除、隔離またはファイル削除の処理が実行された場合、ウイルスの処理は完了しており、他の削除手順は特にありません。


ご利用はいかがでしたか? アンケートにご協力ください

関連マルウェア