トレンドマイクロ、NVIDIA Enterprise AI FactoriesにおけるAIの安全稼動とセキュリティを強化

2025年6月30日

※本リリースは、2025年6月11日に米国にて発表されたプレスリリースの抄訳です。

トレンドマイクロ株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役社長 兼 CEO:エバ・チェン 東証プライム:4704、以下、トレンドマイクロ)は、NVIDIAのAgentic AI Safety Blueprintを採用することを発表しました。この取り組みにより、基盤となるセキュリティが強化されることで、お客様のAIシステムの開発から展開までの全ライフサイクルにわたって保護することが可能となります。

詳細については以下のブログをご覧ください。
セキュアな推論を加速:Trend CybertronがNVIDIAのユニバーサルLLM NIMマイクロサービスを活用

トレンドマイクロの最高執行責任者(COO)ケビン・シムザーは次のように述べています。「グローバルな法人組織では、Agentic AIシステムを用いたイノベーションにしのぎを削っており、これらのシステムの安全稼動とセキュリティを確保することは重要です。NVIDIAのAgentic AI Safety Blueprintは、トレンドマイクロの脅威インテリジェンスと連携して、モデルの採用時や、展開時、実行時の保護を介してAIライフサイクルのすべてのフェーズにわたる安全稼動をサポートする重要な技術を提供します。これによりお客様はAIをより迅速に活用してイノベーションを進めることができます」。

Trend Secure AI Factoryは、エンタープライズサイバーセキュリティプラットフォームであるTrend Vision OneおよびTrend Vision One Sovereign and Private Cloudを中心に構築されています。これは、データ、モデル、マイクロサービス、インフラストラクチャ、ネットワーク、ユーザなど、AI Factoryのあらゆるレイヤーでリスクを軽減するために設計されています。

NVIDIAのStrategic Enterprise PartnershipのバイスプレジデントPat Lee氏は次のように述べています。「リアルタイムの自律型脅威検出を企業のAI Factoryに組み込むことで、セキュリティを犠牲にすることなくイノベーションを拡大できるようになります。トレンドマイクロとNVIDIAのAgentic AI Blueprintを使用して高度なサイバーセキュリティを直接AI Factoryに統合することで、企業のデータ、モデル、およびワークロードは堅牢かつ信頼性を保ちながら、AIの可能性を最大限に引き出すことができ、安全かつ加速された環境を実現します」。

この目標を達成するために、トレンドマイクロはサイバーセキュリティに特化した大規模言語モデル(LLM)をはじめとするAI技術の集合体であるTrend Cybertronの統合を通じてAI駆動型の能力を深めています。進化する脅威をリアルタイムで検出し対応するように設計されたTrend Cybertronは、NVIDIAのユニバーサルLLM NIMマイクロサービスを介して展開可能となり、クラウド、ハイブリッド、オンプレミス環境全体でスケーラブルかつ安全な推論を実現します。この統合により、AI時代に対応したインテリジェントを備え、生産準備が整ったインフラストラクチャを提供するという両社の共通目標を実現します。

データセキュリティ、インフラストラクチャのセキュリティポスチャ管理、APIガードレール、CI/CD検証などの機能により、Trend Secure AI FactoryはNVIDIA のAgentic AI Safety Blueprintを以下のように直接的にサポートし、強化します。

  • モデルの安全メカニズムが法人組織の環境全体で信頼性と安全性を持ってスケールすることを確保するために、NVIDIA NeMoのモデル評価、トレーニング、およびカスタマイズフレームワークと統合します。
  • トレーニングおよび評価フェーズにおいて、モデルのインテグリティをポイズニングや誤用から保護します。
  • Trend Vision One - Container Securityを使用して、NVIDIA NIMおよびAIエージェントなどのマイクロサービスやインフラストラクチャを含むデプロイメント環境を保護します。これにより、改ざんやリソースを狙った攻撃を防止することができます。
  • NVIDIA MorpheusNVIDIA RAPIDS、およびNVIDIA AI Safety Recipeを含むNVIDIA AI Enterpriseを活用して、データセキュリティポスチャ管理(DSPM)を通じて機密データセットを保護し、評価およびトレーニング後のプライバシーおよびコンプライアンス基準を遵守します。
  • Trend Vision One - Zero Trust Secure Access - AI Service Accessを通じて、プロンプト、レスポンスフィルタリングやネットワーク保護、およびアプリケーションユーザとの安全なAIエージェントとのやり取りを提供します。
  • Trend Vision One Sovereign and Private Cloudを通じて、信頼できるセキュリティコントロールの下でソブリンAIを強化します。

Paris Peace ForumのDirector GeneralであるJustin Vaïsse氏は次のように述べています。「AIが重要なシステムにますます組み込まれるようになるにつれて、その安全稼動とセキュリティは世界的な優先事項として扱われるべきです。トレンドマイクロのような企業が、具体的かつスケーラブルなソリューションを提供することで、責任あるAIの推進に貢献することを非常に歓迎しています。このようなセクター間の協力は、私たちの未来を形成する技術に対して信頼と回復力を育むために不可欠なものです」。

※2025年6月30日現在の情報をもとに作成したものです。今後、内容の全部もしくは一部に変更が生じる可能性があります。
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